『ブギウギ』「東京ブギウギ」 ― 2024-02-11
2024年2月11日 當山日出夫
『ブギウギ』第19週「東京ブギウギ」
この週で、このドラマの最初のシーンにもどった。しかし、まったく同じということではない。確か記憶では、最初の回のときには、茨田りつ子は出てきていなかった。つまりは、同じようなシーンを、ドラマの最初のときと、今回と、異なる出演者でほぼ同じように撮影していたということになる。これは、始めの企画のときから、こう決まっていて撮影しておいたものだろうか。そうすると、かなり先のことまで計算して作った脚本ということになる。
「東京ブギウギ」の舞台シーンはとてもよかった。
ともあれ、この回でいよいよ「東京ブギウギ」になった。笠置シズ子といえば、私はかろうじて憶えているが、この曲のイメージが非常に強い。ドラマのなかでは、スズ子の復興ソングであると同時に、戦後日本の復興ソングでもあると、言っていた。
興味深かったのは、子供の子守のこと。今なら保育園にあずける、ベビーシッターを頼む、ということになるのだろうが、スズ子は、愛子をどうしても自分の手元においておきたいと思う。稽古場まで連れてきて面倒をみる。そこに登場したのが茨田りつ子である。茨田りつ子は、愛子の子守を引き受けるという。まあ、だらしないということになるのが、周りの男性たちである。
これは、今日的なテーマである。仕事のある女性と子ども、その子育てをどう考えるかは、まさにこれからの日本の大きな課題である。(そういえば、かなり以前のことになるが「アグネス論争」というのがあったのを思い出す。)
土曜日のまとめ回では省略されていたが、靴磨きの少年が気になる。この少年は、これからのドラマで重要な役割をはたしそうな予感がする。それから、ちらっと映っていたタイ子のことがきにかかる。
次週以降、戦後の社会のなかで生きて行くことになるスズ子を描くようだ。楽しみに見ることにしよう。
2024年2月10日記
『ブギウギ』第19週「東京ブギウギ」
この週で、このドラマの最初のシーンにもどった。しかし、まったく同じということではない。確か記憶では、最初の回のときには、茨田りつ子は出てきていなかった。つまりは、同じようなシーンを、ドラマの最初のときと、今回と、異なる出演者でほぼ同じように撮影していたということになる。これは、始めの企画のときから、こう決まっていて撮影しておいたものだろうか。そうすると、かなり先のことまで計算して作った脚本ということになる。
「東京ブギウギ」の舞台シーンはとてもよかった。
ともあれ、この回でいよいよ「東京ブギウギ」になった。笠置シズ子といえば、私はかろうじて憶えているが、この曲のイメージが非常に強い。ドラマのなかでは、スズ子の復興ソングであると同時に、戦後日本の復興ソングでもあると、言っていた。
興味深かったのは、子供の子守のこと。今なら保育園にあずける、ベビーシッターを頼む、ということになるのだろうが、スズ子は、愛子をどうしても自分の手元においておきたいと思う。稽古場まで連れてきて面倒をみる。そこに登場したのが茨田りつ子である。茨田りつ子は、愛子の子守を引き受けるという。まあ、だらしないということになるのが、周りの男性たちである。
これは、今日的なテーマである。仕事のある女性と子ども、その子育てをどう考えるかは、まさにこれからの日本の大きな課題である。(そういえば、かなり以前のことになるが「アグネス論争」というのがあったのを思い出す。)
土曜日のまとめ回では省略されていたが、靴磨きの少年が気になる。この少年は、これからのドラマで重要な役割をはたしそうな予感がする。それから、ちらっと映っていたタイ子のことがきにかかる。
次週以降、戦後の社会のなかで生きて行くことになるスズ子を描くようだ。楽しみに見ることにしよう。
2024年2月10日記
歴史探偵「陰陽師 平安京の闇をはらえ」 ― 2024-02-11
2024年2月11日 當山日出夫
歴史探偵 陰陽師 平安京の闇をはらえ
これも、『光る君へ』関連の番組の一つということになるだろう。確かに、『光る君へ』の始まりは安倍晴明からだったし、このドラマでは様々に活躍しそうである。
陰陽師とか安倍晴明とかについて、たぶん世代によって思うところはかなり違うだろう。私は最近のサブカルチャーにおける安倍晴明については、ほとんど知るところがない。せいぜい、若い人たちの間で人気になっているらしいという知識がかろうじてあるだけである。
陰陽寮というのは、朝廷の組織の一つであり、仕事は暦の管理であったというのが私の基本の知識である。それから、『今昔物語集』では式神を駆使して、いろんな不思議なことをやってのける。
平安時代の貴族の生活は、物忌みなど様々な制約があったということは、日本史、日本文学などの基本の知識だろうと思う。この番組では、ここを具体的に例示していたところが興味深い。(まあ、だからこそ、血の忌みをきらう平安貴族が、自らの手で人を殺すというストーリーには、違和感を感じてしまうのだが。)それにしても、平安貴族の生活とは面倒なものだったようだ。
番組の筋とはあまり関係ないのだが、平等院のシーン。地図を示していたが、巨椋池が大きく描かれていた。このあたり、私が高校生のころまで湿地帯で、殺伐とした雰囲気の地域であった。京阪宇治線は、線路のそばまで茶畑があった。(それが、今では住宅地である。)この巨椋池の存在は、平安時代のみならず、京の街の歴史を考えるときには、重要な意味があることになる。
反閇は、ことばとしては知っているのだが、いったいいつ頃なんで憶えたのかは定かではない。
平安時代が、物の怪、怨霊の時代であったことは、確かなことだろう。少なくとも人びとの意識においては、重要な意味があった。呪詛の人形が残っているのも、平安京ならではのことである。(それにしても、番組の制作で妖怪の画像となると、日文研に頼ることになるようだ。)
『光る君へ』で陰陽師がどんなふうに活躍することになるのか、楽しみに見ることにしよう。
2024年2月10日記
歴史探偵 陰陽師 平安京の闇をはらえ
これも、『光る君へ』関連の番組の一つということになるだろう。確かに、『光る君へ』の始まりは安倍晴明からだったし、このドラマでは様々に活躍しそうである。
陰陽師とか安倍晴明とかについて、たぶん世代によって思うところはかなり違うだろう。私は最近のサブカルチャーにおける安倍晴明については、ほとんど知るところがない。せいぜい、若い人たちの間で人気になっているらしいという知識がかろうじてあるだけである。
陰陽寮というのは、朝廷の組織の一つであり、仕事は暦の管理であったというのが私の基本の知識である。それから、『今昔物語集』では式神を駆使して、いろんな不思議なことをやってのける。
平安時代の貴族の生活は、物忌みなど様々な制約があったということは、日本史、日本文学などの基本の知識だろうと思う。この番組では、ここを具体的に例示していたところが興味深い。(まあ、だからこそ、血の忌みをきらう平安貴族が、自らの手で人を殺すというストーリーには、違和感を感じてしまうのだが。)それにしても、平安貴族の生活とは面倒なものだったようだ。
番組の筋とはあまり関係ないのだが、平等院のシーン。地図を示していたが、巨椋池が大きく描かれていた。このあたり、私が高校生のころまで湿地帯で、殺伐とした雰囲気の地域であった。京阪宇治線は、線路のそばまで茶畑があった。(それが、今では住宅地である。)この巨椋池の存在は、平安時代のみならず、京の街の歴史を考えるときには、重要な意味があることになる。
反閇は、ことばとしては知っているのだが、いったいいつ頃なんで憶えたのかは定かではない。
平安時代が、物の怪、怨霊の時代であったことは、確かなことだろう。少なくとも人びとの意識においては、重要な意味があった。呪詛の人形が残っているのも、平安京ならではのことである。(それにしても、番組の制作で妖怪の画像となると、日文研に頼ることになるようだ。)
『光る君へ』で陰陽師がどんなふうに活躍することになるのか、楽しみに見ることにしよう。
2024年2月10日記
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