「シリーズ 知られざる島の歴史旅 (2)帰りたい 〜火山島・青ヶ島 全島避難の軌跡〜」2024-07-20

2024年7月20日 當山日出夫

シリーズ 知られざる島の歴史旅 (2)帰りたい 〜火山島・青ヶ島 全島避難の軌跡〜

これは面白かった。

青ヶ島は、たしか「100カメ」の最初のころの放送でとりあげていた。これも面白かった。

いろいろと思うところはあるが、たまたまなのか、意図的なのか、東京都知事選挙のことと重なる。自治体のリーダーに求められる資質として、緻密な世話焼きである、と磯田道史が言っていたのは、そのとおりだと思うが、はたして都知事選の結果は、どう見るべきだろうか。あいつにならなくてよかった……と思って見た人がかなりいるのではないだろうか。少なくとも自治体の構成員の対立分断をあおるような発言(それが正義であると信じるとしても)をはばからないような人物は、リーダーにふさわしくない。

青ヶ島の生活について、リスクもあるが豊かさもある、そしてそれを支えるのが信仰である、というのは至言であると私は思う。青ヶ島に還住した人びとが、まず作ったのが神社であるというのは象徴的である。また、島に帰るにあたって、島民の人びとが睦み合うことを説いて回ったことも重要である。それを今でいえば、コミュニティーの形成と維持ということになる。

また、故郷というものは自分の体の一部である、とも言っていた。これもそのとおりだろう。(明治になって都市部に近代をもとめてやってきた地方出身の若者たちにとって、故郷とはどんなものだったのかと、改めて思うところがある。)

ちょっと気になったこととしては、島に還住をはたしてから、検地がおこなわれたとあった。この島では、いったい何を年貢として納めていたのだろうか。

番組のなかで言及されることがなかったが、私の記憶にある範囲だと、伊豆大島の三原山の噴火で、全島避難ということがあった。このときの記録とか、どのようになっているのかと思う。

2024年7月19日記