映像の世紀バタフライエフェクト「ラストエンペラー 溥儀 財宝と流転の人生」2025-02-07

2025年2月7日 當山日出夫

映像の世紀バタフライエフェクト ラストエンペラー 溥儀 財宝と流転の人生

これまでに「映像の世紀」シリーズでは、溥儀は何度も登場している。こういう人生もあるのか、という気持ちで見ていた。この回を見て、最後に気になることは、溥儀ははたして思想改造を受け入れたのか、ということである。共産党に屈服するようにみせかけただけで、その本心は違っていたのかもしれない。ひょっとすると、清朝復辟を思っていたとしても不思議ではない。

溥儀について、中国共産党のプロパガンダに利用したという言い方をしたのは、「映像の世紀」シリーズのなかでは初めてのことかもしれないと思うが、どうだっただろうか。

おそらくこのような人生を経た人間は、もうどのような人も思想も信じなくなるのではないか。人を愛することも、信頼することも、出来なくなってしまったのかと想像してみることになる。

溥儀が紫禁城から持ち出した財宝の行方も気になることだが……そのいくつかは、今の中国から出てしまった富豪が持っていたりしても、これはおどろくことではないと感じる。おそらくは、表には知られていないだけで、闇の裏世界では、美術コレクターの間を流れているのかもしれない。まあ、そのうちいくつかは、戦禍の犠牲になったものもあったかとも思うが。

これをふくめて、清朝の財宝を、今、どこでだれが持っているのか……「故宮博物院」の所蔵をふくめて……というのは、非常に面白い歴史があるのだろう。今から、勉強してみようとは思わないけれど。

どうでもいいことだが、以前、立命館大学の文学部で非常勤で教えることがあったとき、講師室のメールボックスの始めの方に……あいうえお順でも、abc順でも始めにくる……愛新覚羅という名前を見たときは、正直、おどろいたものである。が、これも考えれば、不思議なことではない。満州語の専門家としてであったが。

2025年2月4日記

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