フロンティア「宇宙の夜明け 何がおきていたのか?」 ― 2025-03-21
2025年3月21日 當山日出夫
フロンティア 宇宙の夜明け 何がおきていたのか?
こういう宇宙にかんする科学番組を見るとき、いつも思うことなのだが、天文学者は、(人間にとっての)可視光線の範囲で分かること、あるいは、その範囲で観測データをビジュアライズすること、このことについて、そもそもどう思っているのだろうか、ということがある。人間にとっての可視光線の範囲、そしてその範囲で色彩を認識するというのは、人間の進化において、たまたまそうなっているだけのことだと私は思うのだが、そこに、宇宙の誕生にかかわる、根本的な必然性のようなものがあるのだろうか。(色彩学の本を読むとよく書いてあることだが、モンシロチョウの見ている光や色彩の世界は、人間とは違っている。その光や色彩を感知して生きることが、モンシロチョウにとっての生物としての進化の結果である。)
だからこそ、可視光線での観測データ、赤外線のデータ、電波望遠鏡のデータの、総合ということになるにちがいないとは思うが。
天文学の歴史は、ざっくりいえば、人間が観測できる事象と、観測技術、そこから得られたデータの信頼性、これらと、総合的に説明できる理論と、全体としてどう考えるのが合理的で、サイエンスの方法論として妥当であるか、ということだと理解している。この意味では、太古の人間が、天動説を思ったのは、それなりに意味のあることで、決して荒唐無稽な妄説を信じ込んでいたのではないとするべきである。現代では、ジェームズウエッブ宇宙望遠鏡や、アルマ電波望遠鏡がつかえ、また、宇宙物理学の理論的な研究の進展がある、ということになる。そして、サイエンスの方法論というものの考え方のルールがある。
この番組の中でも使われていたが、宇宙について語るとき、進化、ということばはどういう意味で使っているのだろうか。生物における進化論の進化とは、ちょっと違うかと思う。ただ、時間が経過するに従って変化してきたことを、進化というのは、どうなのだろうか。(だからといって、他の適切なことばがすぐに見つかるということではないかもしれないが。)
これから宇宙についての研究がどう変わっていくか。私が生きている間に、宇宙の誕生から138億年という定説がくつがえるときがくるだろうか。
どうでもいいことかもしれないが、日本の大学で天文学をこころざす若い人たちに、希望のいだける世界であってほしい。
2025年3月19日記
フロンティア 宇宙の夜明け 何がおきていたのか?
こういう宇宙にかんする科学番組を見るとき、いつも思うことなのだが、天文学者は、(人間にとっての)可視光線の範囲で分かること、あるいは、その範囲で観測データをビジュアライズすること、このことについて、そもそもどう思っているのだろうか、ということがある。人間にとっての可視光線の範囲、そしてその範囲で色彩を認識するというのは、人間の進化において、たまたまそうなっているだけのことだと私は思うのだが、そこに、宇宙の誕生にかかわる、根本的な必然性のようなものがあるのだろうか。(色彩学の本を読むとよく書いてあることだが、モンシロチョウの見ている光や色彩の世界は、人間とは違っている。その光や色彩を感知して生きることが、モンシロチョウにとっての生物としての進化の結果である。)
だからこそ、可視光線での観測データ、赤外線のデータ、電波望遠鏡のデータの、総合ということになるにちがいないとは思うが。
天文学の歴史は、ざっくりいえば、人間が観測できる事象と、観測技術、そこから得られたデータの信頼性、これらと、総合的に説明できる理論と、全体としてどう考えるのが合理的で、サイエンスの方法論として妥当であるか、ということだと理解している。この意味では、太古の人間が、天動説を思ったのは、それなりに意味のあることで、決して荒唐無稽な妄説を信じ込んでいたのではないとするべきである。現代では、ジェームズウエッブ宇宙望遠鏡や、アルマ電波望遠鏡がつかえ、また、宇宙物理学の理論的な研究の進展がある、ということになる。そして、サイエンスの方法論というものの考え方のルールがある。
この番組の中でも使われていたが、宇宙について語るとき、進化、ということばはどういう意味で使っているのだろうか。生物における進化論の進化とは、ちょっと違うかと思う。ただ、時間が経過するに従って変化してきたことを、進化というのは、どうなのだろうか。(だからといって、他の適切なことばがすぐに見つかるということではないかもしれないが。)
これから宇宙についての研究がどう変わっていくか。私が生きている間に、宇宙の誕生から138億年という定説がくつがえるときがくるだろうか。
どうでもいいことかもしれないが、日本の大学で天文学をこころざす若い人たちに、希望のいだける世界であってほしい。
2025年3月19日記
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