Asia Insight 「バングラデシュ ジャーナリストたちの闘い」2025-03-24

2025年3月24日 當山日出夫

Asia Insight バングラデシュ ジャーナリストたちの闘い

一番印象に残ったことばは、民主主義としては、政党の党首が民主的に選ばれている必要がある……ということだった。この観点からするならば、日本の政党で、まだマシなのが自民党で、一番民主主義から遠いのが共産党。後は、そのあいだに位置するぐらいか、と思う。

バングラデシュでの政変については、それほど日本で大きくニュースで取りあげられることはなかったかと思う。今でも、そんなに注目されている国ということではないようだ。

独裁政権が倒れたといっても、軍とその諜報機関の存在はあり、報道には配慮しなければならない。だが、これでも、前政権のときよりは、自由に報道できるようになったということになる。

興味深いのは、デモのときに、集まった人びとが、「PRESS」とある報道関係者に対して襲いかかっていたことである。よほど、報道機関が、民衆の支持を得ていないということなのだろうと思う。ただ、番組のなかで言っていなかったことになるが、では、反政府デモに参加した人たちは、どのようなメディアから、どのような情報を得て、行動していたのだろうか。今の時代なら、SNSということも大きいとは思うが、実際には、どうだったのだろうか。

政権へ不満のが、転じてメディアへと向かう……こういう動きは、特にバングラデシュで特異なことではない。日本でも、一部の人たちにとっては、自分の気に入らない主張を報道するメディアを目の敵にするところがある。これは、別に、いわゆる左派、右派を問わないが。今では、テレビ局や、番組が、気に入らないと、そのスポンサー企業に、不買運動として、働きかけたりする。これは、はたして、健全な言論ということができるだろうか。

バングラデシュという国がこれからどうなるか。地理的には、中国とインドとの間にあって、軍事的にも重要な位置となるだろう。縫製業など、バングラデシュの労働に依存する企業も多いと思うが、日本の経済にとっても重要な国であるにちがいない。

2025年3月20日記

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログの名称の平仮名4文字を記入してください。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://yamamomo.asablo.jp/blog/2025/03/24/9763206/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。