『八重の桜』「蹴散らして前へ」 ― 2025-04-21
2025年4月21日 當山日出夫
『八重の桜』「蹴散らして前へ」
八重は本格的に鉄砲を撃つ稽古を始めることになる。この段階で、八重が使っていたのはゲベール銃である。先込め式である。昔ながらの火縄銃に比べればマシなのだろうが、その当時としては最新式の銃ということになるのだろうか。(後に会津の籠城線で使っていたのは、スペンサー銃だったと思う。)
川崎尚之助は、出石藩を抜けて出てきたという。(出石の街には、かつて何度か行ったことがある。今では豊岡市の一部になっている。)この時代、日本という国(まだ近代的な国家という概念は無かったと思うが)を思う気持ちと、生まれ故郷の藩を思う気持ち、これらの間で、揺れうごいているところが、いろんな人物のいろんな言動に表れている。川崎尚之助は、藩よりも、日本を考えている。しかし、会津にやってきたのだが、山本覚馬は、この段階では、会津藩の武士という枠組みで自分のことを考えている。
山本覚馬は、何よりも武士であろうとしている。鉄砲を使うのは足軽だと馬鹿にされて、槍で勝負をつけようとする。(本当かウソか知らないが、こんなとき、坂本竜馬だったら、これからは鉄砲の時代であると、かっこよく言ってのけるところだろう。たしか、このドラマでは、坂本竜馬は登場していなかったと憶えているのだが、どうだったろうか。)ドラマのこの時点では、会津藩の武士である覚馬が、日本という国のことを考えるようになる、これがこれからのドラマの描くところだったと憶えている。
幕末という時代でドラマを作ると、どうしても、考え方の新旧ということに目がいくことになる。結果として明治維新をなしとげ、近代国家を建設した方が正しい考え方であった、ということになる。そのなかで、例外的なのは、西郷隆盛ということかなと思うが。これまでに多くのドラマで描かれてきたところの、イメージとしては、ということであるが。
八重は、鉄砲を撃ちたいという気持ちだけは強く持っているのだが、時代の流れが、どういう方向に向かっているのかは、まだ知らないでいる。これが、この時代における、会津という土地での、女性の視点、ということなのだろうと思うが。しかし、時代の先を予見できているのは、佐久間象山ぐらい、ということになるだろうか。
2025年4月20日記
『八重の桜』「蹴散らして前へ」
八重は本格的に鉄砲を撃つ稽古を始めることになる。この段階で、八重が使っていたのはゲベール銃である。先込め式である。昔ながらの火縄銃に比べればマシなのだろうが、その当時としては最新式の銃ということになるのだろうか。(後に会津の籠城線で使っていたのは、スペンサー銃だったと思う。)
川崎尚之助は、出石藩を抜けて出てきたという。(出石の街には、かつて何度か行ったことがある。今では豊岡市の一部になっている。)この時代、日本という国(まだ近代的な国家という概念は無かったと思うが)を思う気持ちと、生まれ故郷の藩を思う気持ち、これらの間で、揺れうごいているところが、いろんな人物のいろんな言動に表れている。川崎尚之助は、藩よりも、日本を考えている。しかし、会津にやってきたのだが、山本覚馬は、この段階では、会津藩の武士という枠組みで自分のことを考えている。
山本覚馬は、何よりも武士であろうとしている。鉄砲を使うのは足軽だと馬鹿にされて、槍で勝負をつけようとする。(本当かウソか知らないが、こんなとき、坂本竜馬だったら、これからは鉄砲の時代であると、かっこよく言ってのけるところだろう。たしか、このドラマでは、坂本竜馬は登場していなかったと憶えているのだが、どうだったろうか。)ドラマのこの時点では、会津藩の武士である覚馬が、日本という国のことを考えるようになる、これがこれからのドラマの描くところだったと憶えている。
幕末という時代でドラマを作ると、どうしても、考え方の新旧ということに目がいくことになる。結果として明治維新をなしとげ、近代国家を建設した方が正しい考え方であった、ということになる。そのなかで、例外的なのは、西郷隆盛ということかなと思うが。これまでに多くのドラマで描かれてきたところの、イメージとしては、ということであるが。
八重は、鉄砲を撃ちたいという気持ちだけは強く持っているのだが、時代の流れが、どういう方向に向かっているのかは、まだ知らないでいる。これが、この時代における、会津という土地での、女性の視点、ということなのだろうと思うが。しかし、時代の先を予見できているのは、佐久間象山ぐらい、ということになるだろうか。
2025年4月20日記
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