100分de名著「サン=テグジュペリ“人間の大地” (1)飛行機乗りの仲間たち」 ― 2025-08-07
2025年8月7日 當山日出夫
100分de名著 サン=テグジュペリ“人間の大地” (1)飛行機乗りの仲間たち
少し前のことになるが、何の番組だか忘れてしまったが、市川沙央が出ていて、『人間の土地』(堀口大学訳、新潮文庫)のある一節に非常に感銘をうけた、ということを語っていたのを憶えている。今では、新潮文庫版の他に、『人間の大地』として、光文社古典新訳文庫、岩波文庫、とある。
第一次世界大戦があって、商業的に利用されはじめた飛行機ということになるのだが、たぶん、現代における「宇宙からの帰還」に近いものがあったのではないだろうかと思う。それまで、人間は、実際に空を飛ぶということを経験していない。それが、かなり危険をともなうとはいえ、普通の職業として成りたつようになったということは、画期的なことだった。空を飛ぶことによって、それまで、想像の世界のなかでしか存在しなかった、俯瞰的な世界観を実際に目で見て体験することができるようになった。さらに時代が進んで、今では、ドローンを使えば、俯瞰する視点が容易に得られるようになった。
昔の飛行機である。非常に素朴な作りであったにはずである。おそらく、現代の飛行機などよりも、もっと空を飛んでいるという実感が、操縦席で感じとることができたにちがいない。これは、もはや、現代の人間が味わうことのできない体験であるというべきだろう。
この時代に飛行機乗りになろうという人たちはいったいどんな人だったのだろうか。その出自とか経歴とか分かると面白いだろう。
だが、そんなことは関係なく、空を飛ぶ仲間という意識があったことは確かであり、これもまた貴重な体験であるというべきだろう。
2025年8月5日記
100分de名著 サン=テグジュペリ“人間の大地” (1)飛行機乗りの仲間たち
少し前のことになるが、何の番組だか忘れてしまったが、市川沙央が出ていて、『人間の土地』(堀口大学訳、新潮文庫)のある一節に非常に感銘をうけた、ということを語っていたのを憶えている。今では、新潮文庫版の他に、『人間の大地』として、光文社古典新訳文庫、岩波文庫、とある。
第一次世界大戦があって、商業的に利用されはじめた飛行機ということになるのだが、たぶん、現代における「宇宙からの帰還」に近いものがあったのではないだろうかと思う。それまで、人間は、実際に空を飛ぶということを経験していない。それが、かなり危険をともなうとはいえ、普通の職業として成りたつようになったということは、画期的なことだった。空を飛ぶことによって、それまで、想像の世界のなかでしか存在しなかった、俯瞰的な世界観を実際に目で見て体験することができるようになった。さらに時代が進んで、今では、ドローンを使えば、俯瞰する視点が容易に得られるようになった。
昔の飛行機である。非常に素朴な作りであったにはずである。おそらく、現代の飛行機などよりも、もっと空を飛んでいるという実感が、操縦席で感じとることができたにちがいない。これは、もはや、現代の人間が味わうことのできない体験であるというべきだろう。
この時代に飛行機乗りになろうという人たちはいったいどんな人だったのだろうか。その出自とか経歴とか分かると面白いだろう。
だが、そんなことは関係なく、空を飛ぶ仲間という意識があったことは確かであり、これもまた貴重な体験であるというべきだろう。
2025年8月5日記
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