木村多江の、いまさらですが・・・「「女性の生き方」から観る戦国時代〜織田・豊臣・徳川〜」 ― 2026-04-28
2026年4月28日 當山日出夫
木村多江の、いまさらですが・・・「「女性の生き方」から観る戦国時代〜織田・豊臣・徳川〜」
この番組は、NHKの中でも、偏屈な(?)人が作っているらしく、ときどき見ているが、まあまあ面白いかなと思うことがある。
とはいえ、戦国時代の女性の生き方……というテーマ設定自体が、いかにも、ジェンダー論的な雰囲気であるが、まあ、これは意図的にそうしているのだろう。戦国時代の人間の生き方を考えるときに、特に、女性だからどうこうということではなく、この時代は、現代とは違ったものであり、それは、男性も女性もであった、というべきなのであるが。
ただ、あからさまに、『豊臣兄弟!』はつまらない、とは言えないので(?)、婉曲に番組をつくった結果がこんな感じになったのかなとは思ってみたりする。『豊臣兄弟!』の登場人物の描き方は、いかにも現代的である。中世の人間は、もうちょっと別の生き方の価値観を持っていただろうと思うことは、たしかである。
お市、寧々、茶々、千姫……このあたりは、戦国時代ドラマの定番の登場人物なので、そんなものかと思うだけである。
登場していたのは、日文研のフレデリック・クレインス。中世から近世にかけての、日本と西欧との交易史の専門家として知られる。しかし、番組の中で、新知見があるというほどのことではなかった。
中世から近世のはじめごろまで、女性の座り方が立て膝で座るのが普通だった……こんなことは、いまさら言われなくても歴史の常識である。ただ、近年では、『麒麟がくる』で、こういう演出をしていたが、あまり評判がよくなかったので、現代風に正座するように演技をもどした、ということになる。
こういうことを言うなら、時代考証については、あれこれと注文をつけたくなるところがいっぱいある。
番組の中では言っていなかったことになるが、戦国時代の武将のことについては、いつごろから、どのようにしてイメージが形成されてきたのか、ということの研究は意味がある。大きな筋道としては、江戸時代の歌舞伎があり、それが、近代になって歌舞伎などの演劇、そして、映画の時代劇になり、さらには、戦後になって、映画からテレビドラマになって、広く人びとに享受されるなかで、形成されてきた、武士らしさ、女性らしさ、農民らしさ、その時代の人間らしさ、ということになるだろう。
たとえば、『七人の侍』の農民のイメージは、かなりかたよったものであるということは、かなり言われていることだと思っている。(ただ、この映画は、昭和29年の映画として見ると、非常にうまく作ってある戦争映画である。このことについては、すでに書いたことがある。)
2026年4月24日記
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