ブラタモリ「屋久島」 ― 2023-06-08
2023年6月8日 當山日出夫
ブラタモリ 屋久島
ブラタモリ、今回は屋久島と種子島と続く。屋久島からである。
屋久島には行ったことがない。が、屋久杉のことは知っている。これも、名前として知っているだけである。
この屋久杉が、近年まで伐採されていたことは知ってはいたが、実際にどのようであったかは知らなかった。山の中に集落まで作っていた。かなりの規模で行われいたことになる。
その屋久杉の伐採も、江戸時代に始まった。高級木材として流通したことになる。ここで重要なことの一つとしては、屋久杉が木材として商品になっていたことであろうか。この販売には、おそらく薩摩藩が大きく関わっていたと思うのだが、番組ではそこまで触れることはなかった。
また、世界自然遺産としてどのように価値のある島なのか、というあたりも説明があった。小さな島に、多様な生態系がつまっている。なるほどという気になる。
2023年6月3日記
ブラタモリ 屋久島
ブラタモリ、今回は屋久島と種子島と続く。屋久島からである。
屋久島には行ったことがない。が、屋久杉のことは知っている。これも、名前として知っているだけである。
この屋久杉が、近年まで伐採されていたことは知ってはいたが、実際にどのようであったかは知らなかった。山の中に集落まで作っていた。かなりの規模で行われいたことになる。
その屋久杉の伐採も、江戸時代に始まった。高級木材として流通したことになる。ここで重要なことの一つとしては、屋久杉が木材として商品になっていたことであろうか。この販売には、おそらく薩摩藩が大きく関わっていたと思うのだが、番組ではそこまで触れることはなかった。
また、世界自然遺産としてどのように価値のある島なのか、というあたりも説明があった。小さな島に、多様な生態系がつまっている。なるほどという気になる。
2023年6月3日記
『「戦前」の正体』辻田真佐憲/講談社現代新書 ― 2023-06-08
2023年6月8日 當山日出夫

辻田真佐憲.『「戦前」の正体-愛国と神話の日本近現代史-』(講談社現代新書).講談社.2023
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000377413
今の世の中で一般に保守と言われている人たちがいる。あるいは、右翼と言ってもいいかもしれない。「日本をとりもどす」とか言っている。(これは私には、非常に空虚なことばにしか感じられない。これなら、まだ「虚妄」の民主主義の方がましである。)
明治の昔に帰そうとしているようである。
では、明治の昔は実際はどんなであったか。これが、意外と知られていないといのが、実情のようである。明治維新から、大東亜戦争の終結まででも、七〇年以上ある。その時代が、はたして均一の価値観、世界観で語れるものなのだろうか。
この本は、特に、神話の理解において、日本の近現代がどうであったか、分かりやすく語っている。すぐれた日本の近代史概説であり、あるいは、日本神話入門でもある。
そもそも、明治維新は、復古であった。天皇制の再発明が明治維新であったと言っていいだろう。この意味では、日本神話も明治になってからの再発明であると言えるだろう。
日本神話が、明治以降どのように受容されてきたのか、その概略が分かりやすく述べてある。例えば、神功皇后の事跡……今ではもう忘れられているようであるが……が、きわめて人気の高いものであったということがある。あるいは、「八紘一宇」ということばが、どのような経緯で社会に定着していったのかということもある。
近代の歴史について、明治維新から段階を追って語ってある。それは、明治になってから、日本神話が、人びとのなかにどのように定着していったかという歴史でもある。(それが、今日では、日本神話は、ほとんど忘れられていると言ってもいいかもしれない。)
著者(辻田)は、歴史には「物語」が必要であるという。これには、私も同意する。無論、実証的な研究は必須であるが、その実証においても、「物語」と無縁ではありえない。
近代……大東亜戦争まで……の日本の「物語」がどんなもので、どのように歴史的に形成されたものであるか、語ってある。そして、重要なことは、かつての日本が、そのような「物語」を持っていたということを、現代においても認識しておく必用性である。これは、決して戦前を美化することでも、否定することでもない。
そのうえで、これからの日本において、どのような「物語」が必要であるのか、考えることが重要になってくる。この本は、「伝統」とは何か、「保守」とは何か、考えるために有益な一冊であると思う。
2023年5月20日記
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000377413
今の世の中で一般に保守と言われている人たちがいる。あるいは、右翼と言ってもいいかもしれない。「日本をとりもどす」とか言っている。(これは私には、非常に空虚なことばにしか感じられない。これなら、まだ「虚妄」の民主主義の方がましである。)
明治の昔に帰そうとしているようである。
では、明治の昔は実際はどんなであったか。これが、意外と知られていないといのが、実情のようである。明治維新から、大東亜戦争の終結まででも、七〇年以上ある。その時代が、はたして均一の価値観、世界観で語れるものなのだろうか。
この本は、特に、神話の理解において、日本の近現代がどうであったか、分かりやすく語っている。すぐれた日本の近代史概説であり、あるいは、日本神話入門でもある。
そもそも、明治維新は、復古であった。天皇制の再発明が明治維新であったと言っていいだろう。この意味では、日本神話も明治になってからの再発明であると言えるだろう。
日本神話が、明治以降どのように受容されてきたのか、その概略が分かりやすく述べてある。例えば、神功皇后の事跡……今ではもう忘れられているようであるが……が、きわめて人気の高いものであったということがある。あるいは、「八紘一宇」ということばが、どのような経緯で社会に定着していったのかということもある。
近代の歴史について、明治維新から段階を追って語ってある。それは、明治になってから、日本神話が、人びとのなかにどのように定着していったかという歴史でもある。(それが、今日では、日本神話は、ほとんど忘れられていると言ってもいいかもしれない。)
著者(辻田)は、歴史には「物語」が必要であるという。これには、私も同意する。無論、実証的な研究は必須であるが、その実証においても、「物語」と無縁ではありえない。
近代……大東亜戦争まで……の日本の「物語」がどんなもので、どのように歴史的に形成されたものであるか、語ってある。そして、重要なことは、かつての日本が、そのような「物語」を持っていたということを、現代においても認識しておく必用性である。これは、決して戦前を美化することでも、否定することでもない。
そのうえで、これからの日本において、どのような「物語」が必要であるのか、考えることが重要になってくる。この本は、「伝統」とは何か、「保守」とは何か、考えるために有益な一冊であると思う。
2023年5月20日記
ドキュメント72時間「青森・八戸 ウミネコが舞う神社で」 ― 2023-06-07
2023年6月7日 當山日出夫
ドキュメント72時間 青森・八戸 ウミネコが舞う神社で
なぜ、ここにこんなにもウミネコが集まってくるのだろう。ただ、魚がいるというだけの理由ではないだろうと思うが、それにしても不思議ではある。
世の中にはいろんなところがあるものだと思うが、ウミネコ神社もその一つと言ってよい。まず、ウミネコが集まることが奇跡的な気がする。そして、そこにやってくる人びとの姿。ただ、神社としてやってくる人もいれば、ウミネコがいるからという理由でくる人もいる。その人びとの人生も、また興味深い。
ただ、この放送をみて、『鳥』を思った人は少なからずいるだろうと思う。やはり、これだけ集まると圧巻ではあるが、どことなく恐怖を感じるところが無くもない。一方で、境内にやってくるウミネコを可愛がる神社の人の姿も微笑ましい。
2023年6月4日記
ドキュメント72時間 青森・八戸 ウミネコが舞う神社で
なぜ、ここにこんなにもウミネコが集まってくるのだろう。ただ、魚がいるというだけの理由ではないだろうと思うが、それにしても不思議ではある。
世の中にはいろんなところがあるものだと思うが、ウミネコ神社もその一つと言ってよい。まず、ウミネコが集まることが奇跡的な気がする。そして、そこにやってくる人びとの姿。ただ、神社としてやってくる人もいれば、ウミネコがいるからという理由でくる人もいる。その人びとの人生も、また興味深い。
ただ、この放送をみて、『鳥』を思った人は少なからずいるだろうと思う。やはり、これだけ集まると圧巻ではあるが、どことなく恐怖を感じるところが無くもない。一方で、境内にやってくるウミネコを可愛がる神社の人の姿も微笑ましい。
2023年6月4日記
箱根空木 ― 2023-06-07
2023年6月7日 當山日出夫
水曜日は写真の日。今日はハコネウツギである。
毎年、五月のころ、初夏のころに花を咲かせる。この花の時期は、いつにもまして朝早く一番にカメラを持って写真を撮る。この花は、徐々に色が変わってくる。始めは白い花が咲くのだが、それがピンク色になり、後には赤紫になる。
朝起きて、花を見に行って、花の色が変わっているのを見るのが楽しみである。
ところで、箱根空木は箱根には見られない……この花について書いたものでは、よくこのように書かれている。これまで何の疑問もなくそう思ってきたのだが、最近になって思うことは、これは牧野富太郎の言ったことであるのかということである。
しかし、その文章を確認してはいない。牧野富太郎の植物関係のエッセイ類は、読もうと思えば、今でも読める。売っている。
さて、牧野富太郎の書いたものを読んでみることにようかどうしようか、ちょっと迷っているところではある。
水曜日は写真の日。今日はハコネウツギである。
毎年、五月のころ、初夏のころに花を咲かせる。この花の時期は、いつにもまして朝早く一番にカメラを持って写真を撮る。この花は、徐々に色が変わってくる。始めは白い花が咲くのだが、それがピンク色になり、後には赤紫になる。
朝起きて、花を見に行って、花の色が変わっているのを見るのが楽しみである。
ところで、箱根空木は箱根には見られない……この花について書いたものでは、よくこのように書かれている。これまで何の疑問もなくそう思ってきたのだが、最近になって思うことは、これは牧野富太郎の言ったことであるのかということである。
しかし、その文章を確認してはいない。牧野富太郎の植物関係のエッセイ類は、読もうと思えば、今でも読める。売っている。
さて、牧野富太郎の書いたものを読んでみることにようかどうしようか、ちょっと迷っているところではある。
Nikon D500
TAMRON SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VCc USD
2023年6月6日記
『編集者の読書論』駒井稔/光文社新書 ― 2023-06-06
2023年6月6日 當山日出夫

駒井稔.『編集者の読書論-面白い本の見つけ方、教えます-』(光文社新書).光文社.2023
https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334046637
面白い本である。現代におけるすぐれた読書論、読書案内になっている。
著者、駒井稔は、元、光文社古典新訳文庫の編集長。その経験、それから、それ以前からの編集者としての経験が土台になっている。
まず興味を引くのは、編集者という仕事についてである。私の感じるところでは、一般には、編集者というと、出版社の社員というような感覚で思われているかもしれない。だが、この本を読むと、書籍編集者、特に文芸書の編集者は、著者と対等に本を作っていく重要な役割であることが分かる。日本はともかく、欧米ではそうであると言っていいのだろう。編集者の仕事や出版ビジネスについて、欧米各国の事例、体験について語ってあるところは貴重である。
それから、その編集者の仕事の延長として、書店、出版社、図書館、といった本にまつわるもろもろについて語られる。これが面白い。出版はビジネスであるという観点が強調されているのだが、これは、私も深く同意するところでもある。ただ、そうはいっても、ビジネスとして儲かればいいというだけのことではない。小規模でも、いい本をきちんと作っているところには、目配りもある。
そして、何よりもブックガイドとして面白い。ある面では、ブックガイドのブックガイドという側面もある。本について述べた本を数多く紹介してある。
紹介してある本のなかには、読んだことのある本もあるし、名前を知らなかった本もある。この本をきっかけにして、いろいろと読んでみたい本がある。特に、『若草物語』とか『小公女』とか、名前とストーリーの概要は知っているつもりでも、きちんと読んだことのないものが多い。これら、これからの読書の範囲に加えてみたいと思う。
ところで、著者の経歴には、慶應義塾大学とあるのだが、あるいは、三田のキャンパスに通っていた時期が、私と重なっているのかもしれない。
別に悪いことだとは思わないが、『福翁自伝』が自伝の傑作として紹介してあるのはいいのだが、現代語訳である。決して『福翁自伝』は、難しいことばで書かれてはいない。(まあ、慶應で学ぶと、福澤諭吉の著作は、遠ざけてしまう感覚があるということは、私としても分かる気がするのだが。)ここは、現代語訳ではなく、現代の校訂本(原文)の『福翁自伝』を紹介しておいてほしかった。
2023年5月19日記
https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334046637
面白い本である。現代におけるすぐれた読書論、読書案内になっている。
著者、駒井稔は、元、光文社古典新訳文庫の編集長。その経験、それから、それ以前からの編集者としての経験が土台になっている。
まず興味を引くのは、編集者という仕事についてである。私の感じるところでは、一般には、編集者というと、出版社の社員というような感覚で思われているかもしれない。だが、この本を読むと、書籍編集者、特に文芸書の編集者は、著者と対等に本を作っていく重要な役割であることが分かる。日本はともかく、欧米ではそうであると言っていいのだろう。編集者の仕事や出版ビジネスについて、欧米各国の事例、体験について語ってあるところは貴重である。
それから、その編集者の仕事の延長として、書店、出版社、図書館、といった本にまつわるもろもろについて語られる。これが面白い。出版はビジネスであるという観点が強調されているのだが、これは、私も深く同意するところでもある。ただ、そうはいっても、ビジネスとして儲かればいいというだけのことではない。小規模でも、いい本をきちんと作っているところには、目配りもある。
そして、何よりもブックガイドとして面白い。ある面では、ブックガイドのブックガイドという側面もある。本について述べた本を数多く紹介してある。
紹介してある本のなかには、読んだことのある本もあるし、名前を知らなかった本もある。この本をきっかけにして、いろいろと読んでみたい本がある。特に、『若草物語』とか『小公女』とか、名前とストーリーの概要は知っているつもりでも、きちんと読んだことのないものが多い。これら、これからの読書の範囲に加えてみたいと思う。
ところで、著者の経歴には、慶應義塾大学とあるのだが、あるいは、三田のキャンパスに通っていた時期が、私と重なっているのかもしれない。
別に悪いことだとは思わないが、『福翁自伝』が自伝の傑作として紹介してあるのはいいのだが、現代語訳である。決して『福翁自伝』は、難しいことばで書かれてはいない。(まあ、慶應で学ぶと、福澤諭吉の著作は、遠ざけてしまう感覚があるということは、私としても分かる気がするのだが。)ここは、現代語訳ではなく、現代の校訂本(原文)の『福翁自伝』を紹介しておいてほしかった。
2023年5月19日記
『どうする家康』あれこれ「長篠を救え!」 ― 2023-06-06
2023年6月6日 當山日出夫
『どうする家康』第21回「長篠を救え!」
この回で印象に残るのはやはり次の二人だろうか。
第一には、信長。
これまでのドラマの信長とは違った。以前の大河ドラマで多くの信長が登場してきているのだが、その中でも傑出して印象に残る信長像になっている。この回、家康のもとになってきた信長は、迫力があり、あるいは、怖かった。自ら戦国の時代の覇者と思い定めている。(まあ、それも、本能寺の変で潰えることになるのだが。)この信長の前では、家康は、まさに「どうする」という状態でしかない。
第二は、鳥居強右衛門。
今までの戦国大河ドラマでこの人物が登場してきていただろうか。私には記憶がない。(昔のドラマをそう見ていたわけではない。)しかし、戦国時代の徳川の歴史を語るうえでは、重要な役割をはたしたことになる。この強右衛門の描き方が、非常に面白かった。特に、歌、それから、川を泳ぐシーン。なるほど、ドラマとして作るとこのように演出できるのかと思うところがある。
以上の二つが、特に記憶に残るところである。
それから、瀬名。徳川にあって存在感を増している。信長とも対立するようである。これが、その後のことにどのように影響を及ぼすことになるのか、このあたりもこのドラマの見どころになっていくかと思う。
次週は、合戦場面になる。どのように描くことになるのか、楽しみに見ることにしよう。
2023年6月5日記
『どうする家康』第21回「長篠を救え!」
この回で印象に残るのはやはり次の二人だろうか。
第一には、信長。
これまでのドラマの信長とは違った。以前の大河ドラマで多くの信長が登場してきているのだが、その中でも傑出して印象に残る信長像になっている。この回、家康のもとになってきた信長は、迫力があり、あるいは、怖かった。自ら戦国の時代の覇者と思い定めている。(まあ、それも、本能寺の変で潰えることになるのだが。)この信長の前では、家康は、まさに「どうする」という状態でしかない。
第二は、鳥居強右衛門。
今までの戦国大河ドラマでこの人物が登場してきていただろうか。私には記憶がない。(昔のドラマをそう見ていたわけではない。)しかし、戦国時代の徳川の歴史を語るうえでは、重要な役割をはたしたことになる。この強右衛門の描き方が、非常に面白かった。特に、歌、それから、川を泳ぐシーン。なるほど、ドラマとして作るとこのように演出できるのかと思うところがある。
以上の二つが、特に記憶に残るところである。
それから、瀬名。徳川にあって存在感を増している。信長とも対立するようである。これが、その後のことにどのように影響を及ぼすことになるのか、このあたりもこのドラマの見どころになっていくかと思う。
次週は、合戦場面になる。どのように描くことになるのか、楽しみに見ることにしよう。
2023年6月5日記
ザ・バックヤード「大阪大学総合学術博物館」 ― 2023-06-05
2023年6月5日 當山日出夫
ザ・バックヤード 大阪大学総合学術博物館
大阪大学にはこれまで何度か行っている。たいていは、国語語彙史研究会のことが多い。博物館の前は、とおりすぎていた。
マチカネワニのことは知識としては知っていた。大阪大学のあるところが、待兼山である。発見された場所から名前がつけられた事例になる。
月の石、リュウグウの石、電子顕微鏡、それから、藤原鎌足、いろいろと面白かった。見ていて興味深かったのは、学生が、巻物の実物を見て勉強している姿。これは、やはり実物に触れることによってしか、出来ないことである。大学の博物館ならではの役割である。
五月一日経は、古写経として、そう珍しいものではない。まあ、貴重といえば貴重ではあるが。この五月一日経も、学生は直に見ることが出来るとすれば、これは幸福なことである。
今時、博物学、本草学をやっているというのは貴重である。このような研究が出来るのも、総合大学の博物館ならではのことであろう。(本草学について、文献学的な研究となると、これは非常に特殊な専門分野のことになってしまうが。)
2023年6月3日記
ザ・バックヤード 大阪大学総合学術博物館
大阪大学にはこれまで何度か行っている。たいていは、国語語彙史研究会のことが多い。博物館の前は、とおりすぎていた。
マチカネワニのことは知識としては知っていた。大阪大学のあるところが、待兼山である。発見された場所から名前がつけられた事例になる。
月の石、リュウグウの石、電子顕微鏡、それから、藤原鎌足、いろいろと面白かった。見ていて興味深かったのは、学生が、巻物の実物を見て勉強している姿。これは、やはり実物に触れることによってしか、出来ないことである。大学の博物館ならではの役割である。
五月一日経は、古写経として、そう珍しいものではない。まあ、貴重といえば貴重ではあるが。この五月一日経も、学生は直に見ることが出来るとすれば、これは幸福なことである。
今時、博物学、本草学をやっているというのは貴重である。このような研究が出来るのも、総合大学の博物館ならではのことであろう。(本草学について、文献学的な研究となると、これは非常に特殊な専門分野のことになってしまうが。)
2023年6月3日記
ドキュメント72時間「大阪・郵便局 はじまりの季節に」 ― 2023-06-05
2023年6月5日 當山日出夫
ドキュメント72時間 大阪・郵便局 はじまりの季節に
やはりこれは、大阪のミナミの郵便局ならではの放送かもしれない。だが、郵便局という、日常にありふれた場所で、こうドラマチックな話しが展開するとは、驚きでもある。
このところ、郵便局にはとんと行かない。ポストに郵便を投函するのは、年賀状のときぐらいになってしまった。これも、近所のポストである。郵便局には行かない。たまに郵便を出す必要があるときは、家のものが出かけるときに、ついでにポストに投函してくれと頼むことにしている。
たしかに、刑務所に入っている人と連絡するにには、面会の他は郵便しかないだろう。
また、近年の御時世である。ネット通販の商品の発送にも郵便局はおおきくかかわることになる。我が家にも、郵便でとどく荷物が少なからずある。
ただ、この放送では、お金にかかわることは扱っていなかった。貯金する人、それを引き出す人、それぞれにドラマがあることだろうと思うが、ここは、これは取り扱わない方針であったようだ。
2023年5月27日記
ドキュメント72時間 大阪・郵便局 はじまりの季節に
やはりこれは、大阪のミナミの郵便局ならではの放送かもしれない。だが、郵便局という、日常にありふれた場所で、こうドラマチックな話しが展開するとは、驚きでもある。
このところ、郵便局にはとんと行かない。ポストに郵便を投函するのは、年賀状のときぐらいになってしまった。これも、近所のポストである。郵便局には行かない。たまに郵便を出す必要があるときは、家のものが出かけるときに、ついでにポストに投函してくれと頼むことにしている。
たしかに、刑務所に入っている人と連絡するにには、面会の他は郵便しかないだろう。
また、近年の御時世である。ネット通販の商品の発送にも郵便局はおおきくかかわることになる。我が家にも、郵便でとどく荷物が少なからずある。
ただ、この放送では、お金にかかわることは扱っていなかった。貯金する人、それを引き出す人、それぞれにドラマがあることだろうと思うが、ここは、これは取り扱わない方針であったようだ。
2023年5月27日記
『村上T』村上春樹/新潮文庫 ― 2023-06-04
2023年6月4日 當山日出夫

村上春樹.『村上T-僕の愛したTシャツたち-』(新潮文庫).新潮社.2023(マガジンハウス.2020)
https://www.shinchosha.co.jp/book/100177/
私はTシャツを着ない。そうと決めているわけでもないし、特にそのようなポリシーがあるわけでもないのだが、何故か若いころから着ないままで今にいたっている。
何故だろうか。私が若いころ、Tシャツは、ある種のメッセージがあった。それがあまり好きになれなかったということもある。なるべく無色透明でいたいといえばいいだろうか。
さらに強いていえば、半袖のものは着ないことにしている。夏のよほど暑いときでないと着ない。いや、夏の暑いときこそ、半袖は着ない。今はさほどではなくなったが、夏の暑いとき、冷房が強くきいているところに行ったりするとき、調節のために、あえて長袖を着るようにしているということもある。これも、この頃では、電車に乗って冷房が効きすぎていると感じはあまりしなくなっている。社会全体の省エネの傾向の結果だろう。
この本は、村上春樹が、Tシャツにまつわる話題で書いたエッセイとインタビューを収めている。村上春樹には、Tシャツが似合うと思う。逆に言えば、あまりフォーマルな恰好は、イメージできないということもあるが。
読んで面白い。Tシャツに関係して、小説のこと、レコードのこと、旅のこと、ビールのこと、その他、いろんな話題に及んでいる。村上春樹のエッセイの世界である。
2023年6月3日記
https://www.shinchosha.co.jp/book/100177/
私はTシャツを着ない。そうと決めているわけでもないし、特にそのようなポリシーがあるわけでもないのだが、何故か若いころから着ないままで今にいたっている。
何故だろうか。私が若いころ、Tシャツは、ある種のメッセージがあった。それがあまり好きになれなかったということもある。なるべく無色透明でいたいといえばいいだろうか。
さらに強いていえば、半袖のものは着ないことにしている。夏のよほど暑いときでないと着ない。いや、夏の暑いときこそ、半袖は着ない。今はさほどではなくなったが、夏の暑いとき、冷房が強くきいているところに行ったりするとき、調節のために、あえて長袖を着るようにしているということもある。これも、この頃では、電車に乗って冷房が効きすぎていると感じはあまりしなくなっている。社会全体の省エネの傾向の結果だろう。
この本は、村上春樹が、Tシャツにまつわる話題で書いたエッセイとインタビューを収めている。村上春樹には、Tシャツが似合うと思う。逆に言えば、あまりフォーマルな恰好は、イメージできないということもあるが。
読んで面白い。Tシャツに関係して、小説のこと、レコードのこと、旅のこと、ビールのこと、その他、いろんな話題に及んでいる。村上春樹のエッセイの世界である。
2023年6月3日記
『らんまん』あれこれ「ヒルムシロ」 ― 2023-06-04
2023年6月4日 當山日出夫
『らんまん』第9週「ヒルムシロ」
植物学雑誌に向けて一歩を踏み出したことになった。史実としては、確かに牧野富太郎は雑誌の刊行にかかわている。また、そのために、石版印刷の技術も習得している。このあたりは、史実を踏まえた展開ということになるのだろう。
それにしてもおおらかな時代だったと感じる。小学校も出ていない地方の若者に対して、東京大学の植物学教室への出入りを許す。今では、ちょっと考えられないことではあるが、しかし、明治の文明開化の時代、日本における植物学を基礎から構築していくためには、万太郎のような人材の出現は、歓迎されたことだろう。
土佐の峰屋はどうなるだろうか。税金が上がったということならば、今の時代なら販売価格に転嫁してなんとかするということになるところである。明治の初めのころとしては、このあたりどうだったのだろうかと思う。(歴史学の方面からも、明治の初期の政府の財政がどうなっていたかというのは、とても興味深いテーマにちがいない。)
寿恵子は、ダンスのレッスンを始めることになる。進取の気性ということになるのだろう。ただ、男性にすがって生きていくという、(古い)タイプの女性ではない。
さて、万太郎と寿恵子とがこれからどうなっていくのかも、これからのこのドラマの見どころである。楽しみに見ることにしよう。
2023年6月3日記
『らんまん』第9週「ヒルムシロ」
植物学雑誌に向けて一歩を踏み出したことになった。史実としては、確かに牧野富太郎は雑誌の刊行にかかわている。また、そのために、石版印刷の技術も習得している。このあたりは、史実を踏まえた展開ということになるのだろう。
それにしてもおおらかな時代だったと感じる。小学校も出ていない地方の若者に対して、東京大学の植物学教室への出入りを許す。今では、ちょっと考えられないことではあるが、しかし、明治の文明開化の時代、日本における植物学を基礎から構築していくためには、万太郎のような人材の出現は、歓迎されたことだろう。
土佐の峰屋はどうなるだろうか。税金が上がったということならば、今の時代なら販売価格に転嫁してなんとかするということになるところである。明治の初めのころとしては、このあたりどうだったのだろうかと思う。(歴史学の方面からも、明治の初期の政府の財政がどうなっていたかというのは、とても興味深いテーマにちがいない。)
寿恵子は、ダンスのレッスンを始めることになる。進取の気性ということになるのだろう。ただ、男性にすがって生きていくという、(古い)タイプの女性ではない。
さて、万太郎と寿恵子とがこれからどうなっていくのかも、これからのこのドラマの見どころである。楽しみに見ることにしよう。
2023年6月3日記
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