『どうする家康』あれこれ「瀬名奪還作戦」2023-02-07

2023年2月7日 當山日出夫

『どうする家康』第5回「瀬名奪還作戦」
https://www.nhk.or.jp/ieyasu/story/

服部半蔵という人物は、名前は知っているのだが、はたしてどんな人物で何をしたということなのか、ほとんど知らない。ただ、忍者ということだけは覚えている。

この回は、服部半蔵の活躍がメイン。まあ、活躍というのはどうだろうか。結局、瀬名を奪還することには、失敗したことになる。(たぶん、この続きは次回ということになるらしい。)

ところで、忍び、忍者は何のためにはたらくのか。このドラマでは、銭のためということで描いていた。武士としての主君への忠誠心ではない。このあたり、今後のこのドラマの展開のうえで、どのようになるのか、興味のあるところである。

「忍者屋敷」には、伊賀と甲賀と行ったことがある。かなりむかし、二〇年以上も前のことになるだろうか。それも、今では、忍者の里として、変わってしまっていることと思う。

次回以降、さらに瀬名奪還作戦は続くようである。楽しみに見ることにしよう。

2023年2月7日記

『舞いあがれ!』あれこれ「親子の心」2023-02-05

2023年2月5日 當山日出夫

『舞いあがれ!』第18週「親子の心」
https://www.nhk.or.jp/maiagare/movie/week18/

この週で描いていたのは、ネジのこと、久留美のこと、悠人のこと、五島のことだった。

IWAKURAでは、航空機用のネジの制作には合格する。しかし、航空機部品メーカーになることはない。このところは、社長(母)の、会社への思いがつまった決断ということになる。会社の社長として、従業員の暮らしをあずかっている立場としては、冒険はできないということだった。さて、では、舞はこれからどのように飛行機に関わっていくことになるのだろうか。

久留美は婚約を解消することになった。父のことが原因である。ただ、これも、父親が定職についていないからといって、仕事を紹介する婚約者も問題があると思うし、また、それにのって就職しようという父親も、すこしどうかなと思う。どんな父親であれ、もっと堂々としていいように思えてならない。結果的に久留美が、婚約を解消したのは正解だったろう。

悠人は、投資の仕事がうまくいっていないようである。インサイダー取引に手を出してしまう。だが、そのような苦境にあっても、IWAKURAの会社のことは考えているようである。

五島であるが、釣りで人を集めることができたようだ。このあたりの展開は、ドラマとして簡単にことが運んでいるように思えるが、これはこれでいいのだろう。とはいえ、過疎の地方の活性化というのは、大きな問題であることは確かである。

ところで、最後のところで、舞の昔の航空学校の仲間が訪ねてきてくれていた。このあたりは、舞が、これからも飛行機への夢を失わずにいることにつながっていくのだろうと思う。

次週、悠人をめぐっていろいろあるようだ。楽しみに見ることにしよう。

2023年2月4日記

『地図と拳』小川哲2023-02-04

2023年2月4日 當山日出夫

地図と拳

小川哲.『地図と拳』.集英社.2022
https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-771801-0

直木賞受賞作ということで読んでみた。空想混じりの歴史小説といったところか。全部で六〇〇ページほどになる。読むのに三日ほどかかってしまった。

確かに傑作と言っていいだろう。直木賞になるのもなるほどという気がする。だが、私の好みから言うと、あまり想像をまじえずに、歴史をなぞるような小説の方が好きである。(まあ、このあたりは、歴史小説、時代小説とは何かという議論とも関係するのだが。)

舞台は満州……この作品では、「満洲」の表記を使っている……であり、時代的には、日露戦争の前から、太平洋戦争の後まで、ほぼ半世紀である。壮大な歴史ドラマと言っていいだろう。ただ、出てくる都市が、架空の都市である。そのせいだろう、この種の歴史小説につきものの、満州地域の地図というものがこの作品にはついていない。

登場人物もめまぐるしく変わる。誰が主人公ということもないようである。無論、時代の流れも大きく変わる。その時の世界の情勢、日本と満州をとりまく情勢を反映している。

読んで思うこととしては、次の二つぐらいを書いておきたい。

第一には、おそらくこれは、「満洲」という地域の、それを代表することになる、架空の都市の物語であるということである。そこに登場する人間たちは、「満洲」という舞台に登場するが、決して人間が主役という感じはしない。「満洲」という土地、そこは日露戦争の後、日本の権益の及ぶ地域にはなったが、同時に多くの人びと、幾多の民族の交錯する地域でもあった。この地域をめぐる、世界史的な壮大なドラマが、この小説の描いたところなのだろう。

ただ、そうはいいながら、ロシア革命のことがまったく出てこないのは、少し不満である。帝政ロシアから、急にソ連に変わっている。ロシア革命が、「満洲」に集まる人びとにどのような影響を及ぼしたのか、この観点が含まれていると、この小説は、もっと面白いものになったかと思うが、どうだろうか。

第二には、随所に出てくる歴史への言及。

端的に言えば、東アジア近代史を大きくなぞるような歴史的背景であり、その解説とともに小説は進行する。

なかで面白いと思ったのは、リットン調査団のことがある。一般の歴史の本だと、リットン調査団の報告を、日本は一蹴したということになっている。それは、そのとおりなのだが、しかし、リットン調査団と言っても、所詮は、帝国主義的な支配者の側からの調査である。名目上は、日本の満州進出を否定することになってはいるが、その実、日本が満州において手に入れた権益は、ある程度まもられる内容になっていた……つまり、可能性としては、日本はリットン調査団の報告を受け入れることもありえた……このように記してある。私は、この考え方に同意する。

日本の満州進出、満州国の建国ということは、普通は否定的にのみ見られることが多いと思う。だが、この小説では、必ずしも否定的な立場だけで描いてはいない。近代の日本が、満州に希望を託さざるをえなかった、その理由のかなり深いところまでを描いていると感じる。

無論、小説であって、歴史書ではない。その歴史の全貌をこの小説に求めるのは無理というものなのだろうが、基本的な歴史観については、かなり共感するところが多い作品であるとは言えるだろう。

ざっと以上のようなことを思ってみる。

この作品、直木賞の前に、山田風太郎賞を受賞している。これはなるほどと思う。

さて、この作家、これからどんな作品を書いてくれるだろうか。この先が楽しみである。

2023年1月26日記

『探偵ロマンス』(二)2023-02-03

2023年2月3日 當山日出夫

探偵ロマンス 第二回

先週の土曜日の放送。録画しておいて、後日にゆっくりと見た。

たしかにエンタテイメントとして作ってあるので、そんなに深く考えて見る必要はないのだろうと思うが、しかし、ちょっと話しの筋がややこしい。ちょっと凝り過ぎなのではないかと思う。とはいえ、今の時代、こんなに凝った作りのテレビドラマも珍しいと言えるかなとも思う。ある意味ではとてもNHKらしい。

いよいよ謎は深まるばかりである。ある時代の物語につきものの、ロマノフ王朝の秘宝というあたりは定番であるが、こういうのが出てくるとなんだか楽しくなる。次に出てくるのは、謎の白系ロシア人の美少女というあたりだろうかと思うが、これは期待しすぎか。

ちょっと気になることとしては、作中では、「推理小説」と言っているのだが、私の好みでは、「探偵小説」とあった方がいい。(ただ、江戸川乱歩がどのことばを使っていたかについては確認していない。)

このドラマで一番の謎なのは、いったい何が謎なのか分からないということである。単純に殺人事件があって、その犯人は誰かという作りにはなっていない。ここは、もうちょっとシンプルなストーリー展開であった方が、リラックスして楽しめるのではと思うところがある。

次回、さらに謎は深まるようだ。楽しみに見ることにしよう。

2023年2月1日記

ブラタモリ「足利」2023-02-02

2023年2月2日 當山日出夫

ブラタモリ 足利

足利と言って思いうかぶのは、私の場合、足利学校ぐらいである。これは、日本の学問史、古典籍にとって重要な場所である。そういえば、学校の教科書に足利学校の写真が載っていたのを何となく覚えている。

足利尊氏は、名前は知っているし、日本史の常識的な知識は持っているつもりだが、そんなに室町時代のことについて読んだりしたということはない。『太平記』は、若い時に手にした本ではある。近年になって、新しい岩波文庫本で、全体を通読してみたりした。

足利銘仙は、知っていたような、知らなかったような、というところか。まあ、確かに近代になって、銘仙が大衆的な織物として広く普及したということは知ってはいるが。ただ、私の認識では、銘仙というと安物という印象が強いのであるが。デザインの面でも、各地の産地が工夫を凝らしていたのだろう。確かに、銘仙は、デザインが自由と言えば自由である。

いつものように興味深かったのは、足利の背後の山がどうしてできたかの説明。チャートの堆積ということは、この番組で始めて知った。それにしても、足利の地は、軍事的には要衝と言っていいのだろう。この地を押さえることが、関東を支配することにつながると言ってもいいのではないだろうか。

植物園の藤の花は、毎年、春になると写真を見ているように思う。おそらく日本で最も有名な藤の花の一つであろう。藤は、その花を愛でるのがいい。個人的には、冬に、イルミネーションで飾り立てることもないと思ってしまう。(これも人を集めるためには、必要なことなのかもしれないが。)

2023年1月29日記

山茱萸2023-02-01

2023年2月1日 當山日出夫

水曜日は写真の日。今日は山茱萸である。

冬の間、丸い小さいつぼみが見える。それが、春になって暖かくなりはじめるころになると、先端の部分が割れて中から黄色い花が咲く。まだ、冬の寒い時期なので、花は咲かない。この山茱萸を見ていると、一番、春の訪れを感じると言っていいだろうか。

梅の木を見ると、冬芽が、徐々に色と形が変わってきている。もうじき、花がさく少し前のところまでになりそうである。

二月の初め、年で一番寒い時期なのだが、庭の木々を見ていると、春に近づいていることを感じることができる。

山茱萸

山茱萸

山茱萸

山茱萸

Nikon D500
TAMRON SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD

2023年2月1日記

『どうする家康』あれこれ「清須でどうする!」2023-01-31

2023年1月31日 當山日出夫

『どうする家康』第4回「清須でどうする!」
https://www.nhk.or.jp/ieyasu/story/

清洲城が史実でどうだったかは知らないのであるが、このドラマにおける清洲城は、なるほど信長の居城とはこんなものかと思わせる作りであった。技術的には、VFXを駆使してということなのだろうと思うが、その時代のテレビの技術に合わせてドラマの作りも変わっていっていい。

印象的だったのは、市。お市の方である。信長の妹で、戦国時代にあって、悲運の女性というイメージが強い。まあ、これまでの戦国時代ドラマでは、そのように描かれてきたということなのだが。この『どうする家康』における市は颯爽としている。おそらくこれまでの市の方の印象を大きく変える人物像に作ってある。あるいは、今回のドラマでは、女性の殺陣ということで、清廉なエロティシズムがあったとも感じる。

この回では、戦場の戦闘シーンはなかったが、清洲城での相撲の場面など、見どころが作ってあった。

この回から秀吉が登場してきていた。これで、信長、秀吉、家康と、これからの戦国時代から江戸時代を作っていく、三人の武将が出そろったことになる。

ところで、気になったのは、秀吉のことば。これまでこのドラマでは、登場人物に方言を使わせてこなかった。時代劇武士ことばとでもいうものであった。それが、秀吉には方言を使わせている。おそらく、秀吉の出自を、信長家中での役割などを勘案してのことと思うが、これから秀吉のことばは、どう変わっていく、あるいは、変わらないのであろうか。

次回、今川に捕らえられている瀬名をめぐって話しは展開するようだ。楽しみに見ることにしよう。

2023年1月30日記

ドキュメント72時間「南房総 静かな桟橋で」2023-01-30

2023年1月30日 當山日出夫

ドキュメント72時間 「南房総 静かな桟橋で」

以前書いたことなのだが……人間には二種類ある。海を見ていると心落ち着く人間と、山を見ていると心落ち着く人間とである。この観点からは、私は山の方の人間だと思っている。だが、海を見ていると心落ち着くという心情のあり方も、理解できるつもりでいる。

それにしても、桟橋がよく残っていたものである。普通なら取り壊してしまうだろうと思うが、残した理由が何かあったのだろうか。

ただ海の中に一本の桟橋があるだけのところなのだが、それが人びとの気持ちを引きつける。世の中に、このような場所があってもいいと思う。だけれども、そんなにたくさんの人が押しかけて行くようなところであってはならないようにも思う。世の中には、どこかにこのようなところがあっていい。ただ、そう思うだけである。

しかし、危なくないのだろうか。誰も救命胴衣など着けていなかった。満潮になればほとんど沈んでしまう。波も、そう穏やかな状態ばかりではないだろう。これは余計なお世話かもしれないが、もしここに集まる人が増えるようなら、安全策を講じる必要もあるのではないか、ふと思う。

2023年1月28日記

『舞いあがれ!』あれこれ「大きな夢に向かって」2023-01-29

2023年1月29日 當山日出夫

『舞いあがれ!』第17週「大きな夢に向かって」
https://www.nhk.or.jp/maiagare/movie/week17/

この週で描いていたのは、舞の会社のこと、貴司のこと、久留美のこと、それから、五島のことであった。

舞は航空機部品に挑戦することになる。なかなかうまくいかないが、東大阪の他の町工場の力を借りて、どうにか作ることができた。(ただ、最終的な品質検査は来週に持ち越しになっているので、本当にうまくいったかどうかわ分からないのだが。)このあたりは、東大阪の町工場の人びとの世界のことが、たくみに描いてあったと思う。

それにしても、航空機の部品一つ、ネジ一つ作るのも大変である。

小さな町工場にとって、事業と技術の継承と後継者をどうするかというのは、かなり深刻な問題である。会社を安定的に継続していかなければ、せっかくの航空機産業のへの参入も難しいことになる。

貴司は、長山短歌賞を受賞することになった。古本屋のデラシネも、なんとかやっていけているようだ。ただ、これも、そろそろインターネットの時代になって、街の古本屋というのが、なかなか立ちゆかなくなる時代かとも思うのだが、ドラマの中では、先代の店主からの気持ちを引き継いで、街の中の古本屋として親しまれているようである。

久留美は、プロポーズされた。五島の方では、釣りで人を集めることになるようだ。これから、舞が再び五島を訪れることはあるだろうかと思う。五島で、バラモン凧を再び揚げるときが来て欲しいと思う。

さて、次週は航空機部品の製造をめぐってさらに話しが展開するようだ。楽しみに見ることにしよう。

2023年1月28日記

『剣客商売』池波正太郎2023-01-28

2023年1月28日 當山日出夫

剣客商売

池波正太郎.『剣客商売 剣客商売 一 新装版』(新潮文庫).新潮社.2002(新潮社.1973)
https://www.shinchosha.co.jp/book/115731/

池波正太郎を読んでみようと思って読んでいる。「剣客商売」のシリーズの第一冊目である。大人気の時代小説シリーズということなのだが、あいにくと私はこれまでにこのシリーズを読んだことがない。何度かテレビドラマにもなっていることは知っていたのだが、これも、何故かまったく見ずに来てしまっている。

このシリーズは、「藤枝梅安」のシリーズと、ほぼ同時期にスタートしていることになる。私が高校生のころである。(私が高校生のころに、人気だった時代小説というと「木枯し紋次郎」がある。このテレビドラマは見たのだが、小説を読んだのは、大学生になってから、文庫本で出たのを手にした。)

読んで思うこととしては、次の二点ぐらいを書いておきたい。

第一に、「剣客」という設定。

時代小説、剣豪小説と言っていいジャンルになる。そこで、江戸時代に「剣客」ということで生きている秋山小兵衛が主人公なのだが、魅力的である。が、ちょっと気になることとしては、「剣客」というのはどうやって身過ぎ世過ぎを立てていたのだろうか。下世話な興味かもしれないが、このあたりがどうにも気になってしかたがない。読むと、何かのつてがあって、それなりに収入があるようである。このような設定で小説を書くということが、まさに時代小説というジャンルに許されたところなのかなと思う。

第二に、女性剣士。

池波正太郎を読んでみようとおもったのは、正月のNHKのドラマ「まんぞくまんぞく」を見たのがきっかけである。これは、女性剣士の真琴を主人公としている。主演は、石橋静河。このドラマの女性剣士のイメージが、この小説に出てくる三冬に重なる。藤枝梅安のような人物を描いていた作者が、同時に三冬のような登場人物を書いていたかと思うと、これは興味深いものがある。

また、(実際の歴史的な事実関係は別として)時代小説として、女性の剣の使い手というのは、やや珍しいのかもしれない。(ただ、これは私が知らないだけで、時代小説ではよくある設定なのかなとも思うが。)

以上の二点ぐらいを書いてみる。

それにしても、六〇近くになって、二〇歳ほどの娘と仲良く暮らしている、秋山小兵衛という人物も面白い。それに、その息子の大治郎、さらに三冬をメインの登場人物とし、それに田沼意次までも登場する、このシリーズは人気があるのもうなづける。といって、さらに続けて残りのシリーズを読んでみようという気にはならないのであるが。

2023年1月6日記