ARG3112008-02-25

2008/02/25 當山日出夫

ARG311を読んでの感想をいささか。

特集は、図書館関係ブログ「Biblioblog in Japan」、と読んでいいだろうと思う。個々のブログの内容については、私はコメントする知識を持ち合わせていないので、たちいらない。

ここは、視点を変えて見てみることにする。「図書館」「博物館」「美術館」「文書館」「資料館」……これらは、いったいどう違うのだろうか? これらのうちから「図書館」だけを特別視するとするならば、その根拠は何か。

現代の書物を閲覧する限りにおいては、図書館で十分。しかし、日本における近世以前の古典籍類になると、かならずしも、図書館にだけあるとは限らない。個人蔵を除いて、公的な機関について、特に図書館が特別である、ということはない。

最近、大学が博物館をつくるようになってきている。有名なところでは、東大、京大、など。私立の大学でも、いくつかの大学は博物館をつくっている。大学の図書館と博物館の関係、よくわからない。

大学図書館が、当該の大学のためだけではなく、なにがしかの公共性を持つとするならば、博物館もその延長線上にあると考えてよかろう。では、日本において、博物館・美術館とは何であろうか。

そして、最近、急速に問題となっている、公文書のアーカイブ(公文書館)、これは、どのように関連するのか。

以上のことは、ARG311の「Biblioblog in Japan」を読んでの、あくまでも個人的な感想である。この文書の内容それ自体は、いろんな、ブログや図書館についての考え方が紹介してあり、勉強になる。この点について、その価値を認めたうえで、私なりの感想を述べたまでである。

ついでに学生のころの経験からいうと……重要文化財の図書館だったので、中の設備は古いまま。夏でも冷房なし。あまり閲覧室で、本を読んだということはない。ただ、その昔、明治のころの図書館は、こんなふうだったのだなということが体験としてよくわかった。むしろ、本を読んだのは、書庫の中。書庫の中で、脚立に腰掛けて本を読むのが好きだった。この癖は、今でも無くならない。

図書館とは、利用者にとって、「本を読む空間」である……という発想も必要なのではと、余計なことを考える。

當山日出夫(とうやまひでお)

保存する科学/保存される芸術2008-02-25

2008/02/25 當山日出夫

ARGのイベント案内にも載っていないし、CHのメーリングリストでの連絡もなかった。立命館GCOEのMLで紹介があったので、ここに記すことにする。参考のため、発表のタイトル・発表者を、転記しておく。

京都工芸繊維大学 特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)


http://www.kit.ac.jp/01/topics/2007/symposium080219.html

http://www.sci-art.kit.ac.jp/

国際シンポジウム

保存する科学/保存される芸術

2008年3月1日 13時~17時

弥栄会館ギオンコーナー

参加費無料。申し込み不要。

陳剛

復旦大学文物与博物館学系 副教授 (中国) 保存科学

「東アジアの伝統製紙技術 -歴史_交流_保存-」

黄貞燕

台北芸術大学博物館研究所 非常勤助教授(台湾) 博物館学

「もうひとつの“文化の多様性”の課題 -日本における無形文化遺産保護制度の啓発-」

金珠也

金泉科学大学 専任講師(韓国) 建築史

「韓国における都市韓屋マウル保存 -ソウル北村をめぐって-」

酒井一光 

大阪歴史博物館 学芸員 (日本)建築史、博物館学

「歴史系博物館における建築資料の収集・展示」


當山日出夫(とうやまひでお)

ARGオフ会(2)2008-02-25

2008/02/25 當山日出夫

ARGのオフ会、ほとんど見ず知らず(事前に「本人」を知っていたのは、もろさんだけ)の集まりであったにも関わらず、非常に、知的で中身の濃い話ができた……まだ、頭の中が整理できていない(私の場合は)。

このあたりの事情は、もろさんのブログにも書いてある。

http://d.hatena.ne.jp/moroshigeki/20080225/1203899500

これからの、キーワードは、「コンテンツ」であり、それを具現化すると、「メタデータ」と「アーカイブ」、ということになると思っている。この意味では、これまで、CH研究会・じんもんこんシンポジウムにおいて、情報工学と人文学の研究者の交流はあっても、図書館や文書館の人たちとの交流はあまりなかった。

今のCH研究会の主査の鈴木さん(歴博)の方針として、アーカイブ特集を、何度かおこなうことになっている。その第1回目が、前回CH77(東洋大学)、次に特集を組めるとすると、CH79(金沢文庫)。

図書館の視点から見た、CH(人文科学とコンピュータ)や、DH(デジタル・ヒューマニティーズ)は、どのようなものであるのか、考えていかなければならないと、痛感した。

次回のARGオフ会は、7月とのこと。7月25日(金)が、金沢文庫でのCH研究会で、アーカイブの特集になるはず。これが、うまく日程が合わせられると、相互にメリットのある研究会になると思う。

ところで、オフ会の会場の、パブは、とても良い方式であると思った。パブの方式であるから、飲み物は、各自がそれぞれにキャッシュで購入。これだと、非常に「公平」である。

ちなみに、私の運転している自動車のCDには、アイルランドのアーティストのものがかなりふくまれる。メイヴとか、フィル・クールター、など。耳に馴染んだ曲が、店内に流れていた。(ただ、一番おおく入っているのは、ナナ・ムスクーリであるが。)

當山日出夫(とうやまひでお)

追記

このオフ会の時の様子は、岡本さん自身のブログでも読める。

http://d.hatena.ne.jp/arg/20080224/1203815541