デジタルアーカイブできないもの「伝承」について考える2008-06-04

2008/06/04 當山日出夫

デジタルアーカイブ技術の授業、明日から、2Qがはじまる。最初は、授業の概要について。学生には、レポートで、ゲストスピーカ(3回)の先生の話しについて、「それを事実として要約せよ」とする。「意見は書くな!!」である。

心配なのは、「事実」と「意見」の違いが、分かっていてくれるかどうか。作文技術の授業ではないので、この点にあまり深入り余裕はない。『理科系の作文技術』(中公新書、木下是雄)などを、紹介する程度。

ところで、時間割と、ゲストスピーカの先生の都合で、1回は、私がはなさないといけないことなっている。

いっそのこと、デジタルアーカイブできないものとは、という方向で話しをする予定。

参考にする本は、

『芸能の〈伝承現場〉論』.大石泰夫.ひつじ書房.2007

『日本の「わざ」をデジタルで伝える』.渡部信一.大修館書店.2007

いたずらに、デジタル万能主義でもなく、また、デジタル忌避でもなく、現在の技術で何が可能かということ、そして、「伝承」という問題について、考えることにしたい。

「伝承」ということ、たまたま、慶應の文学部国文科で学んだ経緯があるので、柳田国男や、折口信夫、から、いまだに離れられないでいる。

當山日出夫(とうやまひでお)