CH-79(2)2008-08-07

2008/08/07 當山日出夫

CH79(金沢文庫)の2番目の発表は、

護符の電子化構造分析-「道法會元」における護符を対象として- 馮暁暁・松本浩一・杉本重雄

正直言って、もの(護符)についての予備知識がほとんどゼロである私にとっては、よくわからなかった……発表者には申し訳ないが、そう思う。

道教における、「御札」「御守り」のようなものであることは分かるのだが、その実物とか、実際の生活の中での用途など、最初に、具体的な写真などで、示してもらえるとよかった。

ただ、聞いていて、その水準がかなりのレベルであること、方法論としてとりあえず、一つの方向を示したものであることは、理解できた。この意味では、いい発表だった(と、思う。)

護符の構造分析の手法が、例えば、他の「画像資料」あるいは「文字」について、どの程度、応用可能なのか。このあたりが、明確になると、今後の研究により期待が持てると感じた。

私が今後に期待するとすれば、第一に、「護符」というものを具体的に紹介して欲しい(何度も研究会で発表しているとしても、はじめて聞く人も中にはいるのだから)、第二に、その方法論や資料の取り扱い方が、CHの研究分野でどのような位置づけになるか、ということになるであろうか。

當山日出夫(とうやまひでお)