新常用漢字:案に追加の文字について2008-10-05

2008/10/05 當山日出夫

小形さんの「もじのなまえ」で知った。

http://d.hatena.ne.jp/ogwata/20081004/p1

「蒙」と「刹、椎、賭、遡」、これらの追加・削除は、「検討の結果」とある。 このこと自体は、新聞報道・HPなどで知っていた。この私のブログでも触れた。だが、どのような議論によってであるかは、いまだ、明らかではない。

だが、こちら(「国語」をつかっている「国民」の一人としては、と敢えていう)が、知りたいのは、検討の「結果」ではなく、その結果にいたった「検討」のプロセスである。

はっきり言って、(新)常用漢字で、どの字が決まろうと、通常の日本語に大きな影響があるわけではない。しかし、それを決めるプロセスがどうであったかは、今後の、言語政策、日本語研究、に大きな影響を残す。

どう考えたら、「遡」が入って、「蒙」がなくなるのか。

繰り返しなるが、まず、サンプリングの問題。どのような資料を対象としたか。そして、漢字だけの頻度調査であるのか、語を検索できるコーパスによるのか。それに、プラスアルファの判断をくわえたとすると、その判断基準は、何であるのか。

それにしても、「者」を部分字体として持つ字を加えるとどうなるか、5月の日本語学会で、安岡さんが「箸」を例に説明したはず。それを聞いていながら、あえて「賭」を入れる、神経が、私には、理解できない。

ところで、「賭」の字を見て思い出すのは、映画『乾いた花』(篠田正浩監督)。加賀まりこが、とってもよかった。

當山日出夫(とうやまひでお)

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