文選(ぶんせん)2009-04-11

2009/04/11 當山日出夫

印刷・出版関係の本は、よく読む方である。だから、「文選(ぶんせん)」は、馴染みのある語である。しかし、この語、最近は、あまり一般の文章では目にしなくなった。

最近、目にしたのが、

佐野眞一.『誰も書けなかった石原慎太郎』(講談社文庫).講談社.2009

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うちの子会社の印刷工場には、最後は鉛毒で死んだ天才的な文選工さんがいたんです。その彼でも石原さんの原稿だけはひろわなかった。
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これは、石原慎太郎の「悪筆」についての証言。

「文選(ぶんせん)」は、もう死語だな。いまでは、データ入力業、とでもいうか。それも、現在では、「パンチ屋さん」も死語になってしまった。もう、若い人はつかわないだろう。

余計な注
「文選(ぶんせん)」というのは、昔(?)の活版印刷の時代、印刷工場で、活字をひろう(う~ん、これも死語か)職人さんのことをいいます。

當山日出夫(とうやまひでお)

むかしの「飛翔体」2009-04-11

2009/04/11 當山日出夫

すでに御存知の方も多いと思うが、

日本語練習中
1993年5月6月の「飛翔」
http://d.hatena.ne.jp/uakira/20090410

「飛翔体」の語は、以前からつかわれていた。今回の件は、やはり、政治的な意図があってのことと、私は考える。

「常用漢字」に無いから使ってはいけない、とは思わない。そうではなく、政治的な「ことば」とその表記について、気になったということである。私の立場としては。

この場合は、やむを得ざる選択であろう。だが、公的な文書である以上は、常用漢字への配慮はあってしかるべき。ルビをつける、仮名にするなど。「ミサイル」でも「人工衛星」でもないとすると、他にどのような「ことば」があるか。まあ、その後の朝日新聞など見ると、平然と「ミサイル」と書いている。

當山日出夫(とうやまひでお)