『諸君!』最終号2009-05-04

2009/05/04 當山日出夫

歴史に「もし」はないが、とはよくいう。だが、もし、『諸君!』が無くなるということがなければ、『朝日ジャーナル』の「怒りの復活」もありえなかったかもしれない。

その最終号(2009年6月号)が、手元にある。

『諸君! -最終号特別企画 日本への遺書-』.文藝春秋.2009年6月

論壇の栄枯盛衰、これもまた、「動的平衡」のひとつのありかたであろう。ちなみに、『動的平衡』(木楽舎、2009)の著者、福岡伸一氏も寄稿している。

ただ、『朝日ジャーナル』『諸君!』が、体現してきた、雑誌言論における「マナー」が、今後どうなるか。『諸君!』最終号には、佐々木俊尚氏の「ネット論壇時評」が掲載。そこには、「きちんとネットの声に耳を傾け、ネットのざわめきに君を澄ませる努力さえ怠らなければ、ネットの側はいつでもマスメディアと補完関係を作り出す用意はできているのだ。」とある。

だが、雑誌論壇が滅亡にちかづきつつあるとき、逆に、ネット過信も、新たな問題となりかねない。『ウェブはバカと暇人のもの-現場からのネット敗北宣言』(光文社新書)。

當山日出夫(とうやまひでお)

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