ボーンデジタル資料のアーカイブズ ― 2009-05-28
2009/05/28 當山日出夫
渋沢財団のブログ「情報の扉の、そのまた向こう」で知った。国会図書館のカレントアゥエアネス、
E930 - 作家のボーン・デジタル資料を収集・管理・提供する際の課題 <文献紹介>
http://current.ndl.go.jp/e930
渋沢財団ブログ
http://d.hatena.ne.jp/tobira/
読むと、アメリカのメリーランド大学が中心になっているらしい。このメリーランド大学は、立命館GCOE(デジタル・ヒューマニティーズ)でも、何度が報告されている。アメリカにおける、デジタル・ヒューマニティーズの拠点のひとつ。ここで、ボーンデジタル資料について、本格的に議論がはじまったというのは、意義のあること。
また、記事を読むと、「クラウドコンピューティング」における資料の存在まで視野にいれた議論になっている。(いったい、日本のDHは何をしているんだ!!)
とはいいながら、今、私の机のうえ、ディスプレイの横には、
徳田雄洋.『デジタル社会はなぜ行きにくいか』(岩波新書).岩波書店.2009
がある。感想は追って書きたい。
當山日出夫(とうやまひでお)
渋沢財団のブログ「情報の扉の、そのまた向こう」で知った。国会図書館のカレントアゥエアネス、
E930 - 作家のボーン・デジタル資料を収集・管理・提供する際の課題 <文献紹介>
http://current.ndl.go.jp/e930
渋沢財団ブログ
http://d.hatena.ne.jp/tobira/
読むと、アメリカのメリーランド大学が中心になっているらしい。このメリーランド大学は、立命館GCOE(デジタル・ヒューマニティーズ)でも、何度が報告されている。アメリカにおける、デジタル・ヒューマニティーズの拠点のひとつ。ここで、ボーンデジタル資料について、本格的に議論がはじまったというのは、意義のあること。
また、記事を読むと、「クラウドコンピューティング」における資料の存在まで視野にいれた議論になっている。(いったい、日本のDHは何をしているんだ!!)
とはいいながら、今、私の机のうえ、ディスプレイの横には、
徳田雄洋.『デジタル社会はなぜ行きにくいか』(岩波新書).岩波書店.2009
がある。感想は追って書きたい。
當山日出夫(とうやまひでお)
『情報歴史学入門』その2 ― 2009-05-28
2009/05/28 當山日出夫
先に書いた『情報歴史学入門』の感想のつづき。
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2009/05/27/4325991
「入門書」といいながら、非常にハイレベルの内容をふくむことは書いた。であると同時に、きわめて「実用的」なことも書いてある。
たとえば、「第5部 卒業論文にむけて」では、きわめて重大なことが書いてある。それは、
卒業論文には締め切りがある(p.158)
という、とんでもない驚愕すべき事実なのである。さすがに大学を卒業してしまっているので、卒業論文を書くことはないが、「論文」を書くことはある。そして、「論文」には締め切りがあるということは、常に、忘れてしまうものなのである。これが、人間というものなのである。
このおそるべき事実の前に、我々はただひたすら恐怖しおののくしか、なすすべがない。実用の書というものは、人々を、「現実」へと引き戻す。あるいは、しめきりはもうすこしさきであるはず……などという、えてして抱きがちな妄想を打ち砕き、カレンダーを目の前につきつける。
『情報歴史学入門』は、覚悟して読まねばならない。
なお、いま、読みつつある本は、『翼よ、あれは何の灯だ』(清水義範、ちくま文庫)なのである。
當山日出夫(とうやまひでお)
先に書いた『情報歴史学入門』の感想のつづき。
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2009/05/27/4325991
「入門書」といいながら、非常にハイレベルの内容をふくむことは書いた。であると同時に、きわめて「実用的」なことも書いてある。
たとえば、「第5部 卒業論文にむけて」では、きわめて重大なことが書いてある。それは、
卒業論文には締め切りがある(p.158)
という、とんでもない驚愕すべき事実なのである。さすがに大学を卒業してしまっているので、卒業論文を書くことはないが、「論文」を書くことはある。そして、「論文」には締め切りがあるということは、常に、忘れてしまうものなのである。これが、人間というものなのである。
このおそるべき事実の前に、我々はただひたすら恐怖しおののくしか、なすすべがない。実用の書というものは、人々を、「現実」へと引き戻す。あるいは、しめきりはもうすこしさきであるはず……などという、えてして抱きがちな妄想を打ち砕き、カレンダーを目の前につきつける。
『情報歴史学入門』は、覚悟して読まねばならない。
なお、いま、読みつつある本は、『翼よ、あれは何の灯だ』(清水義範、ちくま文庫)なのである。
當山日出夫(とうやまひでお)
出版社の良心かそれとも本が売れないのか ― 2009-05-28
2009/05/28 當山日出夫
今日、午前中は、京都。で、かえってみると、ある出版社から電話があったよし。東京にある出版社。私の本来の(?)専門である、東洋古典学専門の学術書の出版社。
電話をかけてもよかったが、会社のHPのから連絡した。その返信メールによると、私が、全巻予約で買っているある本(日本古典文学関係の専門書)にミスがあったので、回収したいとのこと。巻数の表記をまちがえたらしい。装丁から奥付にいたるまで。
個人で持っているぶんにはどうということはない。だが、将来、この本が古書として、神保町などで売られるとき。あるいは、図書館や大学研究室にはいるとき。こまってしまう。図書館で、目録が正確に作れない。
今回の件は、やむをえない、と思う。
だが、ふりかえって考えてみると、なんで、私のところに電話がかかってきたのだろう。小規模な出版社だから、そう人手があるわけではない。いいかえれば、それだけ、少部数しか売れていない。また、購入者は、把握できているとうことになる。あるいは、図書館の場合は、NACSISで調べてとう方法もある。
私は、出版社からは、学会での直販で買っている。しかし、なかには、書店を通す場合もあるだろう。個人でも、神保町あたりで、買っている人もいるかもしれない。だが、これも、店頭におくような店は限られている。調べれば(書店が協力すれば)、誰が買ったかも分かる。(この場合、図書館の閲覧履歴などという個人情報の議論をもちだすつもりはない。)
それほど狭い世界である。実際の発売部数は、いったいどれほどかは私としては知らない。しかし、買った人を把握できるぐらいの規模であることは確か。
今回のことは、個人的には、きわめて良心的な処置であると、思う。だが、一方では、本当に学術書出版の世界の狭さというのを実感したということもある。
このようなことについては、次のあたりが関連して参考になるかと思う。
茗荷バレーで働く編集長兼社長からの手紙―ルネッサンス・パブリッシャー宣言、再び。
2009年5月14日
http://d.hatena.ne.jp/myougadani/20090514
岩田書院 新刊ニュースの裏だより
http://www.iwata-shoin.co.jp/
少部数出版の学術書の問題、今後とも考えていきたい。
當山日出夫(とうやまひでお)
今日、午前中は、京都。で、かえってみると、ある出版社から電話があったよし。東京にある出版社。私の本来の(?)専門である、東洋古典学専門の学術書の出版社。
電話をかけてもよかったが、会社のHPのから連絡した。その返信メールによると、私が、全巻予約で買っているある本(日本古典文学関係の専門書)にミスがあったので、回収したいとのこと。巻数の表記をまちがえたらしい。装丁から奥付にいたるまで。
個人で持っているぶんにはどうということはない。だが、将来、この本が古書として、神保町などで売られるとき。あるいは、図書館や大学研究室にはいるとき。こまってしまう。図書館で、目録が正確に作れない。
今回の件は、やむをえない、と思う。
だが、ふりかえって考えてみると、なんで、私のところに電話がかかってきたのだろう。小規模な出版社だから、そう人手があるわけではない。いいかえれば、それだけ、少部数しか売れていない。また、購入者は、把握できているとうことになる。あるいは、図書館の場合は、NACSISで調べてとう方法もある。
私は、出版社からは、学会での直販で買っている。しかし、なかには、書店を通す場合もあるだろう。個人でも、神保町あたりで、買っている人もいるかもしれない。だが、これも、店頭におくような店は限られている。調べれば(書店が協力すれば)、誰が買ったかも分かる。(この場合、図書館の閲覧履歴などという個人情報の議論をもちだすつもりはない。)
それほど狭い世界である。実際の発売部数は、いったいどれほどかは私としては知らない。しかし、買った人を把握できるぐらいの規模であることは確か。
今回のことは、個人的には、きわめて良心的な処置であると、思う。だが、一方では、本当に学術書出版の世界の狭さというのを実感したということもある。
このようなことについては、次のあたりが関連して参考になるかと思う。
茗荷バレーで働く編集長兼社長からの手紙―ルネッサンス・パブリッシャー宣言、再び。
2009年5月14日
http://d.hatena.ne.jp/myougadani/20090514
岩田書院 新刊ニュースの裏だより
http://www.iwata-shoin.co.jp/
少部数出版の学術書の問題、今後とも考えていきたい。
當山日出夫(とうやまひでお)
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