『情報歴史学入門』その32009-05-31

2009/05/31 當山日出夫

『情報歴史学入門』の感想のつづき。
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2009/05/27/4325991

さて、もし、『情報歴史学入門』を実際に授業でつかうとすると、つまり、教科書としてつかうとすると……どうしよう、と(私の場合)考えてしまう。つまり、それほど、あつかっている幅が広い。

まずは、「概論」として、半期、または通年で、ざっと説明する。「オントロジ」が何であるか、1時間の授業でわかるはずはない。しかし、情報学的に人文学を学ぶには、「オントロジ」という「ことば」「概念」を知っておかなければならない、ということがわかればいい。

まず、このレベルの授業が必要。できれば、学部の2年ぐらい。

そのうえで、個別に、2年の後期か、3年から、
・データベースのリレーショナル関係とは
・テキストマイニング
・形態素解析
・XML
・正規表現
・オントロジ
・デジタル画像データ
・GIS
・デジタル文字論
・統計学
など、個別の科目を設定する。これも、半期か通年で。

ということになるだろうか。もちろん、これと並行して、本来の人文学(歴史学であれ、言語研究であれ、文学研究であれ、ポピュラーカルチャー研究であれ)の授業が、進行する。

というような枠組みだろうなあ、と考える。

大学院になってから、急に、「人文情報学」「デジタル・ヒューマニティーズ」と言われても、とまどうだけだろう。学部レベルで、基礎的な発想と、基本的教養(リベラルアーツ)が身についていないといけない。

當山日出夫(とうやまひで)

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