ARGカフェ&フェスト2010-09-21

2010-09-21 當山日出夫

先日、9月19日(日)、京都でのARGカフェ&フェストがあった。

http://d.hatena.ne.jp/arg/20100920/1284987213

あいにくと、昼間は用事が別にあったので、前半のARGカフェの方は欠席せざるをえなかった。恒例となっているライトニング・トークのテーマも多彩。行きたかったのではあるが。(ただ、今回の場合、図書館系のテーマが多かったという気はどうしてもする。これは、日程上、奈良での図書館大会と連続としているということから、やむをえないのかもしれないが。)

図書館に軸足をおいてある。最近のARGは、よくもわるくも、図書館の方向を向いている。

これを、私なりにプラスに見るならば、やはりこれからの、MLA連携の中軸をになっていくのは、図書館であると思う。この意味において、博物館や文書館の立場からも、図書館の存在というものに、もっと着目してよいのではないだろうか。

とにかく、全国に、公共図書館、大学図書館などをふくめれば、膨大な図書館がある。そして、それぞれに、その組織のなかで活動している。と、同時に、相互の連携のシステムも、それなりにできあがっている。

図書館を中心とした、地域や組織に密着した「デジタル・アーカイブ」、そして、その相互の連携。この延長に、M(博物館・美術館)や、A(文書館)などが、うまくつながっていくと、より実りのあるものになっていくだろう。

ただ、そうはいいながら、ARGが、もともともっていた役割……インターネットの学術利用の推進、ということからすると、もうちょっと、この方面にも力をいれてもらいたい気もするのである。新しいサイトの紹介はもちろん、様々な苦言をふくめて、この方向にも期待したい。インターネットの学術利用は、今後、ますます、重要になっていく領域である。

前述の、図書館を中心としての「デジタル・アーカイブ」という方向にしても、まず、WEB環境で考えることになる。この意味で、狭義に図書館のWEB利用にとどまらないで、それをふくんで、MLA全般にひろげて、WEBの学術利用、という方向にも、ちからをそそいでもらいたいと思っている。

総合的なWEBの学術利用という観点から見てこそ、図書館でのWEB利用もその価値を発揮できるというものだろう。なんのために図書館をつかうのか、ということの原点にたちかえってみるならば、より広い視点から考えることが、今後より重要になってくるのではないかと思う次第である。

と、このように考えるのは、後期の授業で、学生と一緒に『ARG』を読んでみようかと思っているからでもある。『ARG』で紹介されているHPを、実際に自分でクリックしてみて、内容をみてみる。そして、『ARG』のコメントについて自分なりに考えてみる。できれば、それを、学生自身がプレゼンテーションしてくれる。そんなことを考えているのである。

當山日出夫(とうやまひでお)

Wikipediaと言語2010-09-21

2010-09-21 當山日出夫

Kstigarbhaさんのコメント

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Wikipediaについては、日本版ではなく、日本「語」版と言って頂いた方が正確ですので、助かります。

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はい、これは、そのとおり。私のうかつでした。厳密には、Wikipediaが、単位としていのは、「国家」ではなく「言語」と理解しておいていいのだろう。このあたり、言語とメディアの関係について、これからきちんと考えていかなければならないなと、思う次第である。

當山日出夫(とうやまひでお)