『仏教、本当の教え』 ― 2011-10-31
2011-10-31 當山日出夫
植木雅俊.『仏教、本当の教え-インド、中国、日本の理解と誤解-』(中公新書).中央公論新社.2011
この本、著者の主著であるところの、仏教とジェンダーにしぼって書いた方がよかったのではないだろうか。そう感じる。それに、あれこれと、内容を詰め込みすぎているようだし。しかも、逆に、仏教の受容される基盤にある、民俗(民族)への言及がすくなすぎる気もする。
というような、なんとなく不満がのこるような本なのであるが、仏教について、考えようとするとき、読んでおくべき本(新書本)としては、良書というべきだろうと思う。
ともあれ、仏教について、新書本程度で語るのは難しい。何にテーマを絞って書くか、明確にしておかないといけない。そして、それが、仏教の、歴史的・社会的・文化的な、いろんな背景のなかで、どのように位置づけられるのかが明確でないと。
この意味では、この本、よく書けていると思うのである。単なる、仏教入門ではなく、そこから一歩ふみこんだ、中国・日本での受容の歴史と、仏教におけるジェンダーの問題が、細かな文献の事例とともに、記されている。
さらに踏み込んで、現代仏教におけるジェンダーの問題にまで、言及してあるとなおよいと思うのだが、それは、次の本になるのだろうか。
當山日出夫(とうやまひでお)
植木雅俊.『仏教、本当の教え-インド、中国、日本の理解と誤解-』(中公新書).中央公論新社.2011
この本、著者の主著であるところの、仏教とジェンダーにしぼって書いた方がよかったのではないだろうか。そう感じる。それに、あれこれと、内容を詰め込みすぎているようだし。しかも、逆に、仏教の受容される基盤にある、民俗(民族)への言及がすくなすぎる気もする。
というような、なんとなく不満がのこるような本なのであるが、仏教について、考えようとするとき、読んでおくべき本(新書本)としては、良書というべきだろうと思う。
ともあれ、仏教について、新書本程度で語るのは難しい。何にテーマを絞って書くか、明確にしておかないといけない。そして、それが、仏教の、歴史的・社会的・文化的な、いろんな背景のなかで、どのように位置づけられるのかが明確でないと。
この意味では、この本、よく書けていると思うのである。単なる、仏教入門ではなく、そこから一歩ふみこんだ、中国・日本での受容の歴史と、仏教におけるジェンダーの問題が、細かな文献の事例とともに、記されている。
さらに踏み込んで、現代仏教におけるジェンダーの問題にまで、言及してあるとなおよいと思うのだが、それは、次の本になるのだろうか。
當山日出夫(とうやまひでお)
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