『わろてんか』あれこれ「夢を継ぐ者」 ― 2018-03-04
2018-03-04 當山日出夫(とうやまひでお)
『わろてんか』第22週「夢を継ぐ者」
https://www.nhk.or.jp/warotenka/story/22.html
前回は、
やまもも書斎記 2018年2月25日
『わろてんか』あれこれ「ちっちゃな恋の物語」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/02/25/8794071
てんと藤吉もかつては駆け落ちして一緒になったのであるが、だからといって、つばきと隼也のことを許すというわけにはいかなかった。このあたりの展開は、ベタななりゆきになっていると感じるのだが、これはこれで面白いと思う。今後、この二人が紆余曲折を経て幸せになっていくことになるのだろう。
一方、リリコと四郎は一緒になって上海に行くという。昭和10年頃の上海なら、日本人の租界もあったはずである。当時、諸外国が進出していた国際都市……あるいは、魔都とでもいうべきか……としての上海なら、十分に活躍できる舞台になるのだろう。と、思うのだが、これから、日中戦争は泥沼化していくことになる。上海に行ったからといって、決して安穏に今後がすごせることはない。
このドラマ、基本的には背景となる世相、時代を描かない方針のようだが、これから戦争の時代になるとそうはいかないだろう。
ちなみに、私は、BSで早い放送で見ているのだが、今、BSでは『花子とアン』を再放送している。このドラマは、その時代背景……戦争というものを……を、克明に描く方針である。同時に再放送している『花子とアン』を意識しているということはないのであろうが、見ている側としては、どうしても比べて見てしまう。
たぶん、これから戦争の暗い時代になっても人を笑顔にさせるものとしての笑いという方向でいくのだろう。笑いの持つ、その時代、社会への風刺というような側面は、このドラマは取り上げない方針のようである。これはこれとしてドラマの作り方である。(ただ、いささか物足りない感じはするのであるが。)
それにしても、ヒロインの葵わかなはよく頑張っていると思う。実際の年齢より倍以上年代のことを演じている。そう無理をするでもなく、それなりの雰囲気をどうにか出している。一人の女優で女性の一代記を描くというのは、もう無理なのではないかと思っていたのだが、『わろてんか』では、そこのところを、どうにかヒロインの頑張りで達成していると感じさせる。
このドラマもあと一月ぐらいになった。戦争の時代を経て、戦後のはじめごろまで描くことになるのだろう。これからどうなるか、楽しみに見ることにしようと思う。
追記 2018-03-11
この続きは、
やまもも書斎記 2018年3月11日
『わろてんか』あれこれ「わろてんか隊がゆく」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/03/11/8801356
『わろてんか』第22週「夢を継ぐ者」
https://www.nhk.or.jp/warotenka/story/22.html
前回は、
やまもも書斎記 2018年2月25日
『わろてんか』あれこれ「ちっちゃな恋の物語」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/02/25/8794071
てんと藤吉もかつては駆け落ちして一緒になったのであるが、だからといって、つばきと隼也のことを許すというわけにはいかなかった。このあたりの展開は、ベタななりゆきになっていると感じるのだが、これはこれで面白いと思う。今後、この二人が紆余曲折を経て幸せになっていくことになるのだろう。
一方、リリコと四郎は一緒になって上海に行くという。昭和10年頃の上海なら、日本人の租界もあったはずである。当時、諸外国が進出していた国際都市……あるいは、魔都とでもいうべきか……としての上海なら、十分に活躍できる舞台になるのだろう。と、思うのだが、これから、日中戦争は泥沼化していくことになる。上海に行ったからといって、決して安穏に今後がすごせることはない。
このドラマ、基本的には背景となる世相、時代を描かない方針のようだが、これから戦争の時代になるとそうはいかないだろう。
ちなみに、私は、BSで早い放送で見ているのだが、今、BSでは『花子とアン』を再放送している。このドラマは、その時代背景……戦争というものを……を、克明に描く方針である。同時に再放送している『花子とアン』を意識しているということはないのであろうが、見ている側としては、どうしても比べて見てしまう。
たぶん、これから戦争の暗い時代になっても人を笑顔にさせるものとしての笑いという方向でいくのだろう。笑いの持つ、その時代、社会への風刺というような側面は、このドラマは取り上げない方針のようである。これはこれとしてドラマの作り方である。(ただ、いささか物足りない感じはするのであるが。)
それにしても、ヒロインの葵わかなはよく頑張っていると思う。実際の年齢より倍以上年代のことを演じている。そう無理をするでもなく、それなりの雰囲気をどうにか出している。一人の女優で女性の一代記を描くというのは、もう無理なのではないかと思っていたのだが、『わろてんか』では、そこのところを、どうにかヒロインの頑張りで達成していると感じさせる。
このドラマもあと一月ぐらいになった。戦争の時代を経て、戦後のはじめごろまで描くことになるのだろう。これからどうなるか、楽しみに見ることにしようと思う。
追記 2018-03-11
この続きは、
やまもも書斎記 2018年3月11日
『わろてんか』あれこれ「わろてんか隊がゆく」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/03/11/8801356
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