日曜劇場『この世界の片隅に』第八話2018-09-12

2018-09-11 當山日出夫(とうやまひでお)

TBS日曜劇場『この世界の片隅に』第八話
http://www.tbs.co.jp/konoseka_tbs/story/v8.html

前回は、
やまもも書斎記 2018年9月5日
日曜劇場『この世界の片隅に』第七話
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/09/05/8956540

この週で、戦争が終わった。

玉音放送のシーン……これまで幾度となくドラマなどで描かれてきたところである。このドラマでも、一般にイメージしている(現代からのものになる)玉音放送のシーンをなぞるものであった。また、これは、ある意味では、原作(漫画)に忠実に描いたところでもある。

ここのあたりのところについては、以前にちょっとだけ考えてみたことがある。

やまもも書斎記 2016年10月13日
NHK朝ドラの戦争の描き方
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2016/10/13/8224597

台風のシーン、リンのいた遊郭のあとをたずねるシーンなど、これら、ほぼ原作(漫画)のとおりであった。基本的に、原作(漫画)に沿って描かれている。ただ、幼いころの思い出として、天井裏から忍び込んできた少女が、リンであった(かもしれない)、この部分はドラマでは無かった。

この週で、原作には無い場面としてあったのは、タキ(木野花)の子どものこと。この週の冒頭で登場した、原爆の被災者とおぼしき人物をめぐるエピソード。原爆の被災をどのように描くか、これはいろんな考え方があるのだろうと思う。
追記 2018-09-19
この箇所については、訂正がある。最終話の回を参照。

また、原作(漫画)にあって、ドラマであえて省いた、あるいは、描写を変えた部分もある。「この国から正義が飛び去ってゆく」というところのあたり。下巻、p.94。一コマであるが、原作にあって印象的なのは、太極旗。これが無かった(と思う)。原作(漫画)のこのあたりの描写は、ドラマ化するにおいても、難しい部分であったかと感じる。

ともあれ、戦争が終わって、生き残ってしまったすずの気持ちを、このドラマは、それなりに表現していた。

次回は、いよいよ最終回になる。戦後の広島で、すずがどのように生きることになるのか。また、現代の部分で出てきた女性は、いった誰なのか、明らかになるだろう。

追記 2018-09-19
この続きは、
やまもも書斎記 2018年9月19日
日曜劇場『この世界の片隅に』最終話
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2018/09/19/8962127