『なつぞら』あれこれ「なつよ、あっぱれ十勝晴れ」2019-09-29

2019-09-29 當山日出夫(とうやまひでお)

『なつぞら』最終週「なつよ、あっぱれ十勝晴れ」
https://www.nhk.or.jp/natsuzora/story/26/

前回は、
やまもも書斎記 2019年9月22日
『なつぞら』あれこれ「なつよ、千遥よ、咲太郎よ」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/09/22/9156328

おわってしまったというのが、まず感じるところ。半年、面白いドラマだったと思う。ふりかえって思うことなど書いてみたい。

まず何よりも、このドラマが、開拓者の物語であった。北海道の酪農の開拓であり、また、東京においてアニメーションという新しい表現分野の開拓でもある。このふたつの開拓の物語を、うまくからませて描いていたように思う。

ただ、難点として感じるところとしては、アニメーションならではの表現として何が可能なのか、あるいは、テレビならではのアニメーションの作り方とか、このあたりのところが、もう一歩踏み込んで描いてあるとよかったと感じる。だが、最後、万事がうまくおさまるというドラマの筋としては、いい終わり方だったと思う。

最終に出てきたアニメーション映画が、このドラマがはじまった時に放送されたものに重なっていた。ここのところの作りは、たくみであった。

ところで、このドラマでよかったと感じる、俳優、女優について。

まずは、草刈正雄であろう。柴田のじいさんの役を最後まで見事に演じていた。まさに、「開拓者」の精神を感じさせる生き方を示していた。

それから、千遥の清原果耶である。たしか、朝ドラでは『あさが来た』にも出ていた。妹の千遥の、家族を思う気持ち、その屈折した感情を見事に表現していたと思う。(これから、彼女を主演にした朝ドラなど作っていいと思う。)

このように書いてみると、このドラマは、開拓者の物語であると同時に家族の物語であったことに思いがいたる。戦災孤児であったなつを育てる十勝の柴田家のひとびと。この柴田家の人びととの家族のつながり。それと同時に、奥原の三きょうだいの物語でもあった。なつと千遥と咲太郎と、それぞれに、人生があり、最後は、みんな幸せになるようでよかった。

次週からは、『スカーレット』である。これも、楽しみに見ることにしようと思う。

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