『いだてん』あれこれ「懐かしの満州」2019-10-15

2019-10-15 當山日出夫(とうやまひでお)

『いだてん~東京オリムピック噺~』第39回「懐かしの満州」
https://www.nhk.or.jp/idaten/r/story/039/

前回は、
やまもも書斎記 2019年10月8日
『いだてん』あれこれ「長いお別れ」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/10/08/9162470

たぶん、この『いだてん』というドラマの一番いいところと悪いところが、一緒になったような回であったと言っていいだろうか。

第一に、(これはほめてみるのだが)これまでの各種のストーリー、特に金栗四三を中心とする物語と、志ん生を中心とする物語が、ここで一緒に融合している。前回までは、それぞれに別の物語であったものが、満州という舞台を設定することによって、そして、五りんの父である勝との出会いが描かれる。

第二に、(これは批判的にみるのだが)ここまでの物語を、満州におけるどさくさ紛れに、なんとかつじつまを合わせて、どうにかドラマとして成り立たせていることになる。ここには、ちょっと無理があるように感じる。

以上の二点を思ってみる。

それから、この回においても、落語がうまくつかわれていた。特に「冨久」がうまかった。また、一緒に満州にわたった圓生もよかった。いろいろ批判はあるにせよ、満州での出来事をうまく描いていたと言えるのではないだろうか。

次回から、いよいよ、一九六四年の東京オリンピックの話になる。心機一転、新たなドラマがどのようにはじまるのか、楽しみに見ることにしよう。(ところで、10月20日は、ラグビーの放送のため、次回はその次になるとのこと。)

追記 2019-10-29
この続きは、
やまもも書斎記 2019年10月29日
『いだてん』あれこれ「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/10/29/9170316