『スカーレット』あれこれ「新しい風が吹いて」2020-01-12

2020-01-12 當山日出夫(とうやまひでお)

『スカーレット』第14週「新しい風が吹いて」
https://www.nhk.or.jp/scarlet/story/index14_200106.html

前回は、
やまもも書斎記 2019年12月29日
『スカーレット』あれこれ「愛いっぱいの器」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2019/12/29/9194985

この週から、新しい登場人物が加わった。弟子の三津である。

年があらたまって、このドラマもいよいよ陶芸家としての喜美子を描くようである。

第一には、新しい弟子のこと。

押しかけのようにしてやってきた、三津という女性。八郎の弟子入り志願である。八郎はことわるが、なんとか喜美子のとりなしで、弟子入りということになった。

ここで描いていたのは、八郎の陶芸家としての生き方であろう。いろんな材料や技法を提案する三津に対して、あくまでも信楽の土地にこだわって制作をつづけていいきたいという気持ちを語る。信楽の土地とともにあるということが、八郎の陶芸家としての立場なのであろう。

第二には、陶芸家としての喜美子。

本格的に喜美子も陶芸の道を歩み始めることになる。作品作りである。そして、喜美子は作品づくりに貪欲である。これまでに作ってきたものを破壊して、先に進もうとする。だが、そのような意気込みは、八郎の立場とは異なるものである。

ここで、八郎は最後につぶやく。喜美子に側にいられるのは、しんどい、と。

以上の二点が、この週の見どころかと思う。

これから、陶芸家としての喜美子を描くとなると、そこで八郎と、どうおりあいをつけることになるのだろうか。夫婦としてすれ違い、あるいは、対立するということになるのだろうか。そして、そこに弟子の三津がどうからんでくることになるのか。

ところで、印象的だったのは、喜美子がおにぎりをつくって、海苔で顔を作るシーン。おにぎりの数も増えてきているようだ。おにぎりに、喜美子の家族への思いがこめられていると感じるシーンであった。

2020年1月11日記

追記 2020-01-19
この続きは、
やまもも書斎記 2020年1月19日
『スカーレット』あれこれ「優しさが交差して」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/01/19/9203726