『スカーレット』あれこれ「もういちど家族に」2020-02-23

2020-02-23 當山日出夫(とうやまひでお)

『スカーレット』第19週「もういちど家族に」
https://www.nhk.or.jp/scarlet/story/index20_200217.html

前回は、
やまもも書斎記 2020年2月16日
『スカーレット』あれこれ「春は出会いの季節」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/02/16/9214394

この週で描いていたのは、家族の情感であった。

武志と八郎。両親が離婚したとはいえ、父と子である。おたがいに、それを意識している。だが、どことなく、ぎこちなくもある。武志は、八郎を頼りにしたいようである。また、八郎も武志のことを、気にかけている。

喜美子と武志。母と子の二人である。武志は、陶芸の道を歩むことになるが、穴窯はつがないという。その武志のことを、喜美子はあたたかく見守っている。

喜美子と八郎。元通りの関係にはもどれないにしても、離婚した後、いかにもギクシャクした関係にあるようだ。といって、もめごとがあるわけでもない。ただ、なんとなくすっきりしていない。もとのように、喜美子、ハチさん、と呼び合う仲にしたいと喜美子は思う。

複雑に入り組んだ家族の関係を、この週ではじっくりと描いていたと感じる。

特に、すき焼きを食べるシーンがよかった。アンリをまじえて、どことなく違和感のある、それでいて、打ち解けているような、微妙な人間関係がうまく出せていたと思う。

そして、最後に、八郎は、かつて新人賞を取った作品を壊すことになる。実際に割ってしまったのは、武志であったが。が、これを、きっかけにして、この三人は、新しい家族の関係を築いていくことになるようである。

次週は、サニーをめぐる展開になるようだ。楽しみに見ることにしよう。

2020年2月22日記

追記 2020-03-01
この続きは、
やまもも書斎記 2020年3月1日
『スカーレット』あれこれ「スペシャル・サニーデイ」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/03/01/9219318