『麒麟がくる』あれこれ「十兵衛の嫁」2020-04-07

2020-04-07 當山日出夫(とうやまひでお)

『麒麟がくる』第十二回「十兵衛の嫁」
https://www.nhk.or.jp/kirin/story/12.html

前回は、
やまもも書斎記 2020年3月31日
『麒麟がくる』あれこれ「将軍の涙」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/03/31/9229911

このドラマでは、光秀は歴史の中にあるというよりも、その側にあって目撃者の立場のようである。

この回を見て思ったことは次の二点になるだろうか。

第一には、父と子の確執。

父と子……このドラマでは、信秀と信長がそうである。最終的に尾張の国を治め、天下を取ろうということになるのは信長なのであるが、それにいたる道筋は簡単なものではない。まず、織田の家のなかで、家督を得て、どのように尾張の国をまとめていくかが課題となる。

さらには、美濃の、斎藤道三と高政の関係も、どうなるかわからない。これも、歴史の結果としては、戦いということになることを、また、その結果をも、今のわれわれは歴史の知識としては知っている。が、それにいたるまでの、お互いの胸のうちを、ドラマとしてどう描写するか、これはこれで、興味深いところがある。

第二には、光秀の結婚。

光秀は、熙子を妻とすることになる。が、このあたりのことは、かなりあっさりと描かれていた。しかし、登場するシーンこそ少なかったものの、妻の熙子の清楚な感じが印象的であった。このドラマにおいては、この熙子のような女性こそ、光秀の妻にふさわしいと感じる。

以上の二点が、この回を見て思ったことである。

さらに書いてみるならば、これは、前から書いていることだが、このドラマでは、女性の登場人物が床に座るとき立て膝で座るように演出している。帰蝶がそうであり、また、熙子もそうである。

だが、立て膝で座らない女性がいる。駒である。なぜ、駒は、立て膝で座らないのだろうか。このあたり、社会の階層、身分ということを表しているのかもしれないと思って見ているが、どうだろうか。

次週は、美濃の内紛を描くことになるようだ。これも楽しみに見ることにしよう。

2020年4月6日記

追記 2020-04-14
この続きは、
やまもも書斎記 2020年4月14日
『麒麟がくる』あれこれ「帰蝶のはかりごと」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/04/14/9235150

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