オンライン授業あれこれ(その一〇)2020-06-27

2020-06-27 當山日出夫(とうやまひでお)

続きである。
やまもも書斎記 2020年6月20日
オンライン授業あれこれ(その九)
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/06/20/9259458

第二回のレポート提出が終わった。結果的には、次の二点がいえるだろうか。

第一に、提出率が下がったことである。

四月にオンラインでの、オンデマンド教材配信をはじめて、二ヶ月になる。レポートは二回目である。LMSを見ていると、だんだん、学生のアクセスが低下していっているのが分かる。毎週水曜日の朝に、だいたいA4で4ページほどの教材資料を配信している。内容的には、そんなに難しいことを書いているつもりはない。だが、それを読んでレポートを書くとなると、かなりきちんと読んでみないといけないようになっている。ただ、普通の授業があったときのように、漫然と教室に出てきていればよい、という状況ではない。この意味では、オンデマンド方式の方が、学生により緊張感を与えていることになるのかもしれない。

レポートは、第一回のときよりも、提出率が悪い。そもそもLMSを見ていない学生が増えている。これは、おそらくは、学生全体として、オンライン授業についてこれるかどうか、ということの分かれ目にさしかかってきているということなのかもしれない。

第二に、ルールを守らない学生が、少しだがまだいることである。

レポートの評価は、そんなに厳しいものにしていない。基本的なことが書けていれば大丈夫ということにしている。こちらが意図したポイントをふまえたものであればよい。

見ていると、そのポイントをまったく外しているものが、ちょっと目立つ。そんなに難しい課題ではなかったと思うのだが、これは、基本的に、文章を読むちから、書くちから、基礎的なリテラシの問題だろうと思わざるをえない。

レポートを書くということで、そのトレーニングになればと思っている。今回は、あらかじめ、いくつか条件を提示しておいた。段落(パラグラフ)に分けて書くこと、「です」「ます」で書いてはいけないこと、「……と思います」のような表現は使ってはいけないこと、などである。見ていると、これらは、基本的には守っているようだ。

だが、あいかわらず、Gメールなどから送信してくる学生がいる。これは厳しく対応することにしている。オンラインの、電子メールでのやりとりの場合、メールアドレスが何であるかは、重要である。大学の授業の提出物なら、その大学のメールシステムを使うのが、常識だろう。そのシステムのメールが使えることが、学生としての身分証明なのであるから。これについては、受け取らないことにして、再提出を求めることにした。

たぶん、LMSに書いた、レポートの課題を、きちんと読んでいないのだろう。これは、最初、四月のときに、オンライン授業の方針の概要を示したときをふくめて、レポートの課題には、かならず書いて確認してきたことである。それを守っていないということは、LMSのメッセージを、きちんと読んでいないということになる。

以上の二点が、第二回のレポートを見て思ったことなどである。

前期の授業も、半分をすぎた。レポートはあと二回である。オンラインの授業についてくることができる学生と、そうではない学生と、別れることになるのだろうかと思っている。

2020年6月26日記

追記 2020-07-04
この続きは、
やまもも書斎記 2020年7月4日
オンライン授業あれこれ(その一一)
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/07/04/9264573