講義がはじまった(その二) ― 2020-10-05
2020-10-05 當山日出夫(とうやまひでお)
続きである。
やまもも書斎記 2020年9月28日
講義がはじまった
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/09/28/9299906
火曜日は、大学院での講義。秋学期だけである。これも、大学の方から事前に連絡があって、オンラインにするかどうか問合せがあった。履修する学生は、LMSで確認してみると、登録者が二名である。であるならば、教室で十分にできると判断して、教室での授業希望と回答しておいた。
それに、秋学期のこの講義の予定では、「長恨歌」を読むことになっている。金沢文庫本「白氏文集」巻十二である。書写は、鎌倉時代であるが、その本文、訓点については、平安時代にさかのぼることができるテクストである。
このようなテクスト、訓点資料を読むような場合、やはり、直接顔を合わせて、ここのところはこう読むのですよと、一緒に本を見ながら、逐一指示しながら勉強していくのが一番である。というよりも、このようにしてしか、教えることができないものである。
先週、第一回があった。履修者は二名。いずれの学生も以前に教えたことのある学生だった。通常は、第一回のときは、まず自分の自己紹介から話しをすることにしているのだが、これはかなり省略することができた。ざっと今年の授業の方針などについて説明。
日本語学の講義であるが、周辺のこととして、日本文学についても考えることにした。「長恨歌」は「源氏物語」などに多大の影響を与えている作品として著名である。まず、そのあたりのことから話しをしてみようかと思う。
また、一昨年もこのテクストを読んでいるのだが、そのときは、全体を通読するのが最後の時間になってしまった。今年は、まず最初に、全体の訓読文を読んでおくつもりでいる。全体がどんなストーリーの展開になっているのかを知ったうえで、では、平安時代に読まれたテクストは、どんなものであったのか、それを見ていく、このような方針にしようと思う。
教室は、小さい。全部はいっても、十数名程度だろうか。学生が二人なので、教師の私をふくめて三人。これなら十分に距離を保つことができる。ただ、困ることは……教室においてあるモニタに、私のPCの画面を映して見せることがある。あることば、用語、概念などを説明するようなとき、ジャパンナレッジに接続して、その項目を検索してみて、それを見ながら話しをするということにしている。しかし、教室で、距離をおいて座ると、モニタの画面の文字が小さいと見えない。これはこまるので、あらかじめ適当な項目を紙にプリントアウトしておいて、それを配布しようかと思う。学生は、後で、自分でWEBに接続してその項目を確認することができる。
今のところ、COVID-19は、そう感染が拡大ということはなさそうである。逆に、終息するということもないようだが。ともあれ、今の状態がつづくなら、なんとか教室での講義を続けることができるかと思う。
まずは、「源氏物語」と「長恨歌」というような話しからはじめるつもりでいる。
2020年10月4日記
続きである。
やまもも書斎記 2020年9月28日
講義がはじまった
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/09/28/9299906
火曜日は、大学院での講義。秋学期だけである。これも、大学の方から事前に連絡があって、オンラインにするかどうか問合せがあった。履修する学生は、LMSで確認してみると、登録者が二名である。であるならば、教室で十分にできると判断して、教室での授業希望と回答しておいた。
それに、秋学期のこの講義の予定では、「長恨歌」を読むことになっている。金沢文庫本「白氏文集」巻十二である。書写は、鎌倉時代であるが、その本文、訓点については、平安時代にさかのぼることができるテクストである。
このようなテクスト、訓点資料を読むような場合、やはり、直接顔を合わせて、ここのところはこう読むのですよと、一緒に本を見ながら、逐一指示しながら勉強していくのが一番である。というよりも、このようにしてしか、教えることができないものである。
先週、第一回があった。履修者は二名。いずれの学生も以前に教えたことのある学生だった。通常は、第一回のときは、まず自分の自己紹介から話しをすることにしているのだが、これはかなり省略することができた。ざっと今年の授業の方針などについて説明。
日本語学の講義であるが、周辺のこととして、日本文学についても考えることにした。「長恨歌」は「源氏物語」などに多大の影響を与えている作品として著名である。まず、そのあたりのことから話しをしてみようかと思う。
また、一昨年もこのテクストを読んでいるのだが、そのときは、全体を通読するのが最後の時間になってしまった。今年は、まず最初に、全体の訓読文を読んでおくつもりでいる。全体がどんなストーリーの展開になっているのかを知ったうえで、では、平安時代に読まれたテクストは、どんなものであったのか、それを見ていく、このような方針にしようと思う。
教室は、小さい。全部はいっても、十数名程度だろうか。学生が二人なので、教師の私をふくめて三人。これなら十分に距離を保つことができる。ただ、困ることは……教室においてあるモニタに、私のPCの画面を映して見せることがある。あることば、用語、概念などを説明するようなとき、ジャパンナレッジに接続して、その項目を検索してみて、それを見ながら話しをするということにしている。しかし、教室で、距離をおいて座ると、モニタの画面の文字が小さいと見えない。これはこまるので、あらかじめ適当な項目を紙にプリントアウトしておいて、それを配布しようかと思う。学生は、後で、自分でWEBに接続してその項目を確認することができる。
今のところ、COVID-19は、そう感染が拡大ということはなさそうである。逆に、終息するということもないようだが。ともあれ、今の状態がつづくなら、なんとか教室での講義を続けることができるかと思う。
まずは、「源氏物語」と「長恨歌」というような話しからはじめるつもりでいる。
2020年10月4日記
追記 2020-10-12
この続きは、
やまもも書斎記 2020年10月12日
講義がはじまった(その三)
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/10/12/9304897
この続きは、
やまもも書斎記 2020年10月12日
講義がはじまった(その三)
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/10/12/9304897
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