『麒麟がくる』あれこれ「反撃の二百挺」2020-11-17

2020-11-17 當山日出夫(とうやまひでお)

『麒麟がくる』第三十二回「反撃の二百挺」
https://www.nhk.or.jp/kirin/story/32.html

前回は、
やまもも書斎記 2020年11月10日
『麒麟がくる』あれこれ「逃げよ信長」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/11/10/9315019

権謀術数のうずまく戦乱の世、なかんずく京の都、そして、畿内にあって、信長は翻弄されている。歴史の結果として、信長が「天下」の覇権を手にする、少なくともその直前まではいく、ということは分かっているのだが、ドラマのこの時点における信長は、地方(美濃、尾張)の一大名である。他には、朝倉、浅井がおり、また、武田信玄も上洛の機会をうかがっているようだ。その影で暗躍するのが、実は、室町幕府ということになるのかもしれない。

摂津晴門はいったい何を考えているのだろうか。また、最後の将軍になる義昭も、なかなか一筋縄ではいかない、単に善人ということでもなさそうである。

この幕府と信長の間にあって、両者の間で奔走することになるのが、今の光秀の立ち位置ということかなと思って見ている。

ところで、ここにきて、駒の存在感が増してきている。義昭の寵愛を受けているようである。このドラマが始まったころの設定では、武士ではなく庶民の視点から見た戦国の世、ということで駒が登場していたかと思い出す。それが、今では、将軍義昭のかたわらにいて、光秀たちとも、通じている、なんだか謎の女性というイメージになってきた。

この週のタイトルの「二百挺」は、筒井順慶からゆずりうけた鉄砲の数である。さて、ここで、筒井順慶と関係をつないでおくことが、これからの信長の「天下」の野望にどうかかわってくるのか、これはこれで面白い展開の脚本になっていると思う。

どうでもいいことかもしれないが、駒は床に座るとき、立て膝では座らないという演出になっている。おそらく、身分とか、出自とかに関連してこのような演出になっているのかと思う。

次週も信長の窮地はつづくようだ。光秀がそこでどのような活躍を見せることになるのか、楽しみに見ることにしよう。

2020年11月16日記

追記 2020-11-24
この続きは、
やまもも書斎記 2020年11月24日
『麒麟がくる』あれこれ「比叡山に棲む魔物」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/11/24/9319822

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