『もの思う葦』太宰治/新潮文庫 ― 2020-12-10
2020年12月10日 當山日出夫(とうやまひでお)
太宰治.『もの思う葦』(新潮文庫).新潮社.1980(2002.改版)
https://www.shinchosha.co.jp/book/100614/
続きである。
やまもも書斎記 2020年12月7日
『津軽通信』太宰治/新潮文庫
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/12/07/9324280
新潮文庫の太宰の作品集としては、これも補遺的な位置づけになる。アフォリズム、エッセイ、評論などを収録してある。
この冊を読んで思うことは、太宰治というのは、卓抜なる文学の詠み手でもあったということである。太宰治が、尊敬してやまなかったのが井伏鱒二であることは、これまでの太宰治の作品を読んできて分かるところである。その井伏鱒二の作品集の解説というべき文章を、書いている。(これを読むと、井伏鱒二の作品など読んでみたくなった。)
また、志賀直哉のことが嫌いだった。かなり厳しい批判のことばを残している。なるほど、志賀直哉の作品について、このように感じることもあるのかと、ある意味でこれは新鮮な感じがした。(今では、志賀直哉といえば、「神様」になってしまっている。)
そして、アフォリズム。ここには、赤裸々な作者(太宰治)の姿がある。短いエッセイの類を読んでも、まさに太宰ならではの文章だなと感じる。
新潮文庫で、太宰治の作品を読んできて、残りは『地図』ということになった。つづけて読むことにしたい。
2020年12月6日記
https://www.shinchosha.co.jp/book/100614/
続きである。
やまもも書斎記 2020年12月7日
『津軽通信』太宰治/新潮文庫
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2020/12/07/9324280
新潮文庫の太宰の作品集としては、これも補遺的な位置づけになる。アフォリズム、エッセイ、評論などを収録してある。
この冊を読んで思うことは、太宰治というのは、卓抜なる文学の詠み手でもあったということである。太宰治が、尊敬してやまなかったのが井伏鱒二であることは、これまでの太宰治の作品を読んできて分かるところである。その井伏鱒二の作品集の解説というべき文章を、書いている。(これを読むと、井伏鱒二の作品など読んでみたくなった。)
また、志賀直哉のことが嫌いだった。かなり厳しい批判のことばを残している。なるほど、志賀直哉の作品について、このように感じることもあるのかと、ある意味でこれは新鮮な感じがした。(今では、志賀直哉といえば、「神様」になってしまっている。)
そして、アフォリズム。ここには、赤裸々な作者(太宰治)の姿がある。短いエッセイの類を読んでも、まさに太宰ならではの文章だなと感じる。
新潮文庫で、太宰治の作品を読んできて、残りは『地図』ということになった。つづけて読むことにしたい。
2020年12月6日記
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