『アムステルダム』イアン・マキューアン/小山太一(訳) ― 2021-03-15
2021-03-15 當山日出夫(とうやまひでお)
イアン・マキューアン.小山太一(訳).『アムステルダム』(新潮文庫).新潮社.2005(新潮社.1999)
https://www.shinchosha.co.jp/book/215721/
まだ読んでいない本であったので読んでみた。ブッカー賞の作品である。イアン・マキューアンは、最近の本として『恋するアダム』がある。これを読む前に読んでおきたいと思った。
正直言って、よく分からない小説である。英国のエリートたちの、スキャンダラスな一面をコミカルに描いている小説であることは分かるのだが、読んでいって、その登場人物の造形に、どれも今一つ共感できない。
これは、我が国と英国との社会、文化、制度の違いということが、かなりあるのだろうと思う。波瀾万丈の大活劇でもないし、ミステリというわけでもない。また、人間の情愛に満ちた物語というのでもない。ただ、登場人物たちが、滑稽に動き回って右往左往するのを、眺めているという印象にとどまってしまう。
これが、英国の社会の事情に詳しい予備知識があって読むならば、おそらく非常に興味深く読むことのできる作品なのだろうとは思う。現代英国の人間喜劇といったところであろうか。
マキューアンは、読んでおきたいと思っている作家の一人。つづけて読むことにしよう。
2021年3月13日記
https://www.shinchosha.co.jp/book/215721/
まだ読んでいない本であったので読んでみた。ブッカー賞の作品である。イアン・マキューアンは、最近の本として『恋するアダム』がある。これを読む前に読んでおきたいと思った。
正直言って、よく分からない小説である。英国のエリートたちの、スキャンダラスな一面をコミカルに描いている小説であることは分かるのだが、読んでいって、その登場人物の造形に、どれも今一つ共感できない。
これは、我が国と英国との社会、文化、制度の違いということが、かなりあるのだろうと思う。波瀾万丈の大活劇でもないし、ミステリというわけでもない。また、人間の情愛に満ちた物語というのでもない。ただ、登場人物たちが、滑稽に動き回って右往左往するのを、眺めているという印象にとどまってしまう。
これが、英国の社会の事情に詳しい予備知識があって読むならば、おそらく非常に興味深く読むことのできる作品なのだろうとは思う。現代英国の人間喜劇といったところであろうか。
マキューアンは、読んでおきたいと思っている作家の一人。つづけて読むことにしよう。
2021年3月13日記
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/03/15/9357192/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。