プロジェクトX「妻に贈ったダイニングキッチン」2021-07-10

2021-07-10 當山日出夫(とうやまひでお)

プロジェクトX 妻に贈ったダイニングキッチン

前回は、
やまもも書斎記 2021年7月3日
プロジェクトX「ロータリー47士の闘い」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/07/03/9394132

この番組のいいところの一つは、今の日本に普通にあるもの、普通の生活についての、その戦後生活誌という側面があることである。

この回でとりあげてあったのは、ダイニングキッチン。「DK」である。今の普通の住宅においては、ごく普通にあるものだろう。それがリビングと一緒になって、「LDK」の方が、より普通かもしれない。

だが、これも戦後のある時期、誰かが考えて始めたものであった。公団住宅の設計担当者の発案によって作られることになった。そして、同時にステンレスの流しも、町工場の職人の手になるものであった。おそらく、この番組ができていなければ、忘れられてしまったような人びとであったろうかと思う。

あるいは、台所の戦後史、とか、DKの発明、とか研究があるのかもしれないが、私は知らないままでいる。

おそらくは、昭和三〇年代あたりを境ににして、日本の人びとの生活は、その暮らしを軸に大きく変わってきたたということがいえるだろう。住宅しかり、働き方しかり。家電製品……冷蔵庫、炊飯器、洗濯機、テレビなど……の普及もあった。住宅の構造としては、DK、あるいは、LDKの普及ということになるのだろう。

番組は、二〇〇三年の放送。二一世紀になってすぐのころである。このころになると、戦後日本の人びとの生活が、このようなものとして安定した形をとるようになってきたのかと思う。その時点でふりかえってみて、今ある普通の暮らしの原点を探ってみる……ということに、この番組は結果的にはつながっていっている。(その後の生活に大きく変革をもたらしたものは、なんといってもインターネットだろうと思うが。)

2021年7月7日記

追記 2021年7月17日
この続きは、
やまもも書斎記 2021年7月17日
プロジェクトX「オートフォーカスカメラ」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2021/07/17/9398803

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