映像の世紀プレミアム(17)「人類の危機」2021-12-03

2021-12-03 當山日出夫(とうやまひでお)

映像の世紀プレミアム (17) 人類の危機

再放送を録画して見ていっている。いつものように月曜の放送を録画しておいて、木曜日に見た。(火曜日は、『青天を衝け』について書いているし、水曜日は写真の日である。また、学校に行く日でもあるので、どうしても木曜日に見ることになる。)

二〇二〇年の放送。スペイン風邪のことからはじまっていた。最初の放送のときも見ている。そのときに思ったことは、スペイン風邪のことを、いずれ映像の世紀プレミアムでもとりあつかうことになるだろうが、それはどんなものになるのか、という印象である。

どうやらスペイン風邪はアメリカが発祥地らしい。それが、第一次世界大戦のなかで戦場にひろがった。その後、世界に広がることになる。ただ、その当時は、戦場での疫病の発生自体が軍事機密とされた。スペイン風邪の名前の由来は、スペインで感染が大きく報じられたことによる。

ここで、日本のこととして芥川龍之介が登場していた。これはこれとして興味深いものなのだが、それよりも、日本での流行がどうであったのか、このあたりもう少し詳しく語ってほしかったという気がしてならない。(これは、今のCOVID-19のことを考えてみても、その当時の普通の人びとが、スペイン風邪のことをどう思って暮らしていたのか、興味のあるところである。)

大恐慌。ここで日本は登場しなかった。しかし、日本では昭和の初めにおきた大恐慌のあおりで、その後の日本の歴史が大きく動くことになったとはいえそうである。アメリカで、大恐慌からのがれることができたのは、結局は戦争ということである。日本においても、昭和初期の不況をぬきにして、その後の日中戦争、太平洋戦争を考えることはできないだろう。

キューバ危機。核戦争の一歩手前までということでは、未曾有の人類の危機であったかもしれない。それをすくうことになるのは、為政者……ケネディ大統領など……の判断もさることながら、現場の判断によるところが大きかったというのは、貴重な記録といっていいだろう。

チェルノブイリ原発事故。これは、今にいたるまで片付いていない。いったいこの事故の決着をみるまでに、どれほどの年月がこれからかかることだろうか。それにしても、事故処理にあたるのに、最終的には人手によるほかなかったというのは、これはどうにかならなかったものかとも思ってしまう。(ただ、番組では、ここで日本の福島の事故のことについては言及することがなかった。これはこれとして、一つの立場だろう。)

最初、この番組の放送があったときは、まさにCOVID-19の流行で、この先の世の中どうなるのだろうかと、不安な思いであったのを思い出す。再放送のときにも、まだ流行はおさまっていない。感染の再拡大する国がある。また、あらたな変異株のことも懸念材料としてある。これから、世界がこの危機をのりこえるには、まだ時間がかかることになるだろう。

2021年12月2日記

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