『鎌倉殿の13人』あれこれ「兄との約束」2022-02-08

2022年2月8日 當山日出夫(とうやまひでお)

『鎌倉殿の13人』第5回「兄との約束」
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/story/05.html

前回は、
やまもも書斎記 2022年2月1日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「矢のゆくえ」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/02/01/9460486

今回の見どころはなんといっても夜の合戦場面であろう。

石橋山の合戦である。ここで頼朝は敗れることにはなる。(その後、再起して最終的には、平家に勝つ。)この合戦シーン、夜の合戦ということで、松明が効果的に演出としてつかわれていた。これは、テレビの撮影技術の進歩ということも背景にあるにちがいない。

三谷幸喜の脚本は、そのことばが興味深い。あまり時代劇語というべきことばを使用しない。また、時代考証ということで、特にその時代……このドラマであれば、平安末期から鎌倉初期になるだろうが……ということも意識させない。現代的なことばで話している。これはこれとして、一つの方針であると思う。

また、以前の『真田丸』で使われた碁石をつかっての、合戦における敵味方の説明。同じ小道具はどうかなと思うところがないではないが、しかし、ドラマを分かりやすく説明するということでは、実に効果的ではある。

このドラマでは、男性には徹底的に烏帽子をかぶらせる方針のようだ。これは正しい判断だと思うのだが、それなら、女性の座り方として立て膝で座らせるのがいいと感じてしまう。この時代のドラマとしては、その方が自然だと思うのだがどうだろうか。

ところで、宗時の言っていたことば……平家でも源氏でもない坂東武者の世をつくりたい、と。これが、この先、このドラマのどのような伏線になっていくのだろうか。(結果的には、源氏が平家を滅ぼして、鎌倉幕府ということになるのだが。)

次回、石橋山の戦いのその後のことになる。続きを楽しみに見ることにしよう。

2022年2月7日記

追記 2022年2月15日
この続きは、
やまもも書斎記 2022年2月15日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「悪い知らせ」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/02/15/9464428