『鎌倉殿の13人』あれこれ「亀の前事件」2022-03-29

2022年3月29日 當山日出夫(とうやまひでお)

『鎌倉殿の13人』第12回「亀の前事件」
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/story/12.html

前回は、
やまもも書斎記 2022年3月22日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「許されざる嘘」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/03/22/9474590

「うわなりうち」ということばを、久々に目にした。このことばを憶えたのは、たしか学生のとき、国文科の授業で、池田彌三郎先生の話でだったかと憶えている。それ以来、ことばとしては知っていたが、実際に使われた用例を目にすることなく来てしまったように思う。

この回は、「うわなりうち」ということで、女性たちのことを描いていた。これは、史実をもとにしてのドラマということなのであろうが、見ていて面白かった。どの女性も、個性豊かでコミカルであり、そして、誰も憎めない存在であった。それぞれの思いが交錯し、すれ違い、勘違いがあり、一つの事件になってしまう。

ただ、大きな筋書きとして興味深いのは、この回の一件が、頼朝と義経との関係の伏線になっているだろうことである。

なお、「うわなり」から変換してみると、ATOKでは、「嫐」「後妻」「次妻」などが候補に出てくる。ことばとしては知っていたものの、どの表記で憶えていたかは定かではない。ただ、憶えているのは、関係のある男女の一方が浮気をした場合、男性が浮気をしたときは相手の女性に敵意が向かい、女性が浮気をした場合はそれが女性に向けられる……このような話しを聞いたと憶えている。まさにこのドラマで描いていたのは、頼朝が浮気をして、その正妻(政子)の敵意が、女性(亀)に向けられていたことである。

ところで、北条政子は、頼朝と夫婦なったからといって、源になるということではない。あくまでも、北条氏の一員である。このあたりも、いろいろと興味深いところである。

次回、義仲の登場になるようだ。源平の争乱の時代となって、板東武者たちはどう生きることになるのか、楽しみに見ることにしよう。

2022年3月28日記

追記 2022年4月5日
この続きは、
やまもも書斎記 2022年4月5日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「幼なじみの絆」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/04/05/9478842