『鎌倉殿の13人』あれこれ「壇ノ浦で舞った男」2022-05-10

2022年5月10日 當山日出夫(當山日出夫)

『鎌倉殿の13人』第18回「壇ノ浦で舞った男」
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/story/18.html

前回は、
やまもも書斎記 2022年5月3日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「助命と宿命」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/05/03/9487006

圧巻の壇ノ浦であった。

壇ノ浦の戦いは、これまでドラマで多く描かれてきていると思うが、やはりこの『鎌倉殿の13人』における描き方は傑出したものといっていいだろう。スケールも大きく、また、細部においても細やかに作ってあったと思う。

ただ、できれば、知盛の最期のところを描いてほしかったという気がする。知盛の最期は、『平家物語』のなかでも特に印象に残るところの一つである。

そして、頼朝と義経の確執。権力を掌握するものとしての頼朝、軍事に秀でたものとしての義経。相携えて協力すればいいようなものかもしれないが、そこは、兄弟である。兄弟であるが故に、連携するということができないのだろう。権力者である頼朝としては、義経を許すわけにはいかない。

ただ、この回においては、義時は歴史の目撃者の立場に立っている。前回、権力の側にたつことになったことを描いていたが、源平の争乱のなかでは、ただ歴史の推移を見守るだけのようである。

ところで、見ていて気づいたことであるが、後白河院の御所において、丹後の局(鈴木京香)が座るとき、立て膝で座っていた。これは、歴史考証としては正しい。

次週以降、頼朝と義経のその後を描くことになるようだ。楽しみに見ることにしよう。

2022年5月9日記

追記 2022年5月17日
この続きは、
やまもも書斎記 2022年5月17日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「果たせぬ凱旋」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/05/17/9491303