『鎌倉殿の13人』あれこれ「果たせぬ凱旋」2022-05-17

2022年5月17日 當山日出夫(とうやまひでお)

『鎌倉殿の13人』第19回「果たせぬ凱旋」
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/story/19.html

前回は、
やまもも書斎記 2022年5月10日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「壇ノ浦で舞った男」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/05/10/9489216

日本一の大天狗、後白河院であった。

見どころはいくつかあったと思うが、印象に残っている野は、次の二つぐらいだろうか。

第一に、頼朝、義経、そして、後白河院、これらの思惑の交錯。誰が悪いということはないように思うが、まあ、強いていえば、一番悪いのは、後白河院ということになろうか。これも、院という立場で王家の存立を第一に考えねばならないということを考えると、なるほどこのような振る舞いもあり得るのかとも思う。

後白河院に比べれば、頼朝はどうだろうか。鎌倉に武家政権を樹立しようという意図は分かるのだが、ここは後白河院との知恵比べということになる。結果としては、義経追討のためという名目で、全国の領地の実質的支配権を手にすることになる。この流れとしては、頼朝の方が上手であったと見るべきかもしれない。

第二に、義経をめぐる里と静。この二人の女性の心理劇というものが、面白く描かれていた。まあ、結果的には、里のたくらみが裏目に出て、義経をより窮地に追い込むことになったのだが。

それにしても、里の三浦透子がよかった。これからのさらなる飛躍が期待できる女優だと思う。

以上の二つのことぐらいを書いてみる。

それから、見せ場だったのが、義経の殺陣のシーン。戦術の天才である義経だが、武芸にもたけている。

また、ちょっとだけ映っただけだったが、藤原秀衡(田中泯)が迫力があった。これから、義経の最期のところで、また登場することになるだろうか。

ところで、北条義時はというと、この回においても、歴史の流れのなかの目撃者という位置である。義時が歴史の表舞台に登場するのは、後年の承久の乱ということになるのだろうか。

次週以降、頼朝と義経の対立はつづく。楽しみに見ることにしよう。

2022年5月16日記

追記 2022年5月24日
この続きは、
やまもも書斎記 2022年5月24日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「帰ってきた義経」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/05/24/9493457

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログの名称の平仮名4文字を記入してください。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/05/17/9491303/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。