映像の世紀バタフライエフェクト「我が心のテレサ・テン」2022-06-02

2022年6月2日 當山日出夫(とうやまひでお)

映像の世紀バタフライエフェクト 我が心のテレサ・テン

これも録画しておいて、翌日の朝にゆっくりと見た。

私の持っている、Walkmanには、「テレサ・テン」のフォルダがある。全部で一〇枚ほどのCDをコピーしていれてある(FLAC)。その中には、「月亮代表我的心」もある。

テレサ・テンが亡くなってからかなりになる。その日本での活躍のときは、テレビで見たりしていたと思うのだが、そう強く印象に残っているということはない。無理に日本語の歌を歌っているという感じがどうしてもあった。テレサ・テンは、たまたま日本でも歌手活動をしていたという経緯があるので、日本語圏の歌手の一人として記憶されることが多いかと思う。しかし、テレサ・テンは、二〇世紀の終わりの時代における、アジアの歌姫である。

その事跡について概要は知っているつもりであったが、番組は、主に中国本土、香港、台湾に……中国語文化圏といっていいだろう……における、その活動を追っていた。

なかで、印象的なのは、一九八九年の天安門事件。それから、香港の民主化運動。ここで流れたテレサ・テンの歌声。ここに焦点をあてての番組の構成は見ていて非常に興味深かった。そして、あえて省いていたのが、日本での歌手活動についての部分。ここについては、ほとんど触れることがなかった。

日本語で歌謡曲を歌っていたテレサ・テンは、中国語でプロテストソングを歌ってもいた。

いろいろと思って見ていたのだが、番組の最後まで見て、なるほどとは思った。この回の制作には、テムジンがかかわっている。

さて、今の中国で、テレサ・テン、鄧麗君の歌は、どのようにうけとめられているのだろうか。これが気になるところではある。

2022年5月31日記