『鎌倉殿の13人』あれこれ「悲しむ前に」2022-07-05

2022年7月5日 當山日出夫

『鎌倉殿の13人』第26回「悲しむ前に」
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/story/26.html

前回は、
やまもも書斎記 2022年6月28日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「天が望んだ男」
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/06/28/9504044

このドラマは、今年のはじめからずっと見てきているが、おそらくこの回がこれまでで最も内容の濃い回であったと思う。

頼朝は死ぬことになる。その死にいたるまでの過程、それをとりまく鎌倉の武士たちの挙動、心情を、非常に細やかに描いていた。なかんずく興味深かったのが、義時と政子。

ここだけの内密の話しとして、頼朝が臨終であることを、義時は比企につたえる。「ここだけの話し」というのが、本当にここだけでとどまるはずがない。おそらくは、比企の口から、さらに噂が鎌倉に広まることを予見しての行動なのだろう。(つまりは、比企はうまく使われたということになるだろうか。)

また、頼朝の死んだ後に、鎌倉幕府を背負ってたつことになるのが政子なのだが、これも、頼朝の死という現実を、どうにか受け入れたようである。夫の死であると同時に、将軍・鎌倉殿の死である。その後の鎌倉殿は、政子あってのものになる。

歴史の結果としては、これから、源氏将軍は実朝まで続いて途絶える。幕府の実験を握ることになるのは、義時と政子になるはずである。

次週は、参議院選挙ため放送は中止。次回は、再来週の放送になる。ここで、このドラマの前半が終わったということでいいのだろう。頼朝亡き後の鎌倉をどう描くことになるのか、次回から「十三人」が幕府を支えることになるのか。楽しみに見ることにしよう。

2022年7月4日記

追記 2022年7月19日
この続きは、
やまもも書斎記 2022年7月19日
『鎌倉殿の13人』あれこれ「鎌倉殿と十三人」
https://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/07/19/9510338