「風よあらしよ」(二)2022-09-15

2022年9月15日 當山日出夫

「風よあらしよ」 第二回

第一回については、
やまもも書斎記 2022年9月8日
「風よあらしよ」(一)
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2022/09/08/9524352

これも録画しておいて、翌日の朝にゆっくりと見た。

伊藤野枝という人物を演じることにおいて、吉高由里子は適役であったというべきであろう。時代のなかにあって、突出した考えの女性である。ある意味で、したたかな女性というべきだろうか。(実際の伊藤野枝がどのような人物であったかは、私はよく知らないのだが。)

このドラマで、いい感じなのが、辻潤と大杉栄。これも、今の価値観からすれば、男の身勝手といってもいいのだろうが、しかし、大正時代にあっては、進歩的な思想の持ち主ということになる。この進歩性と、それでも時代の流れのなかにあっての男の身勝手さというべきものを、うまく出していると感じる。

時代背景としては、大正時代なのであるが、いわゆる大正ロマンという雰囲気を感じさせない作り方は、これでいいのだと思う。近代において、進歩的な思想の生まれてきた新しい時代としての大正時代を、これはうまく描いていると感じる。

2022年9月12日記