『どうする家康』あれこれ「三方ヶ原合戦」2023-05-09

2023年5月9日 當山日出夫

『どうする家康』第17回「三方ヶ原合戦」

三方ヶ原の合戦である。

歴史的に有名な合戦の一つと言っていいであろう。その結果については分かっている。結果の分かっていることを、どう描いて見せるかが歴史ドラマの作り方の面白さであろう。その「真相」については、次回の放送でということのようだ。

ともあれ、いつから戦国時代ドラマで戦をすることを肯定的に描くようになったのだろうか。昔の……自分が子供のころに見た記憶で言えばであるが、戦というものは、否定的に捕らえられていたと思う。まあ、時代として、戦争の記憶の残っていた時代であったということもあるのだろうが。

しかし、近年のドラマを見ていると、戦を肯定し、それに勝つことをよしとしている。『どうする家康』についてもそうである。家康はもとより、信長にしても、信玄にしても、戦に勝つことを目的にしている。勝つために戦をしている。弱い主君は罪悪であるとも言っている。

まあ、このあたりは、時代の流れの変化と言ってしまえばそれまでであるが。(しかし、誰か大河ドラマにおける戦争観について研究があるだろうか。)

それからこのドラマでは、瀬名、築山殿が、非常に良く描かれている。家康が帰っていくことのできる場所としてあり、そこには瀬名が待っていてくれる。史実はどうであるかは別にして、このような瀬名の描き方は、このドラマにあっては、一時の安心感を与えてくれる。

それにしても、『どうする家康』における武田信玄はかっこいい。これほどかっこいい信玄は、これまでになかったかもしれない。

さて、とりあえず三方ヶ原の合戦は、信玄の作戦勝ちということで終わっていた。では、主人公の家康は戦でどうなったのか。このあたりの「真相」は次回のお楽しみである。

2023年5月8日記