100カメ「“余命”と向き合う人」2023-05-11

2023年5月11日 當山日出夫

100カメ “余命”と向き合う人 人生の残り時間を意識する人たちの日常に密着

たぶん、これは100カメというドキュメンタリーの手法でしか作ることのできなかった番組だろうとおもう。たしかに、これまでも、余命がいくらという人びとの姿をテレビは伝えてきた。そのなかにあって、これは一つの新しい可能性を示していてくれる。

まずは、撮影機材の発達ということがあるだろう。高性能のカメラとマイク、それも、非常に小型化することが可能になり、そこにカメラマンなどの撮影スタッフが介在しなくても、取材が可能になった。そこにカメラマンなどがいない、ということが、自然なひとの姿を見せてくれる。とはいえ、まったくカメラを意識していないかというとそうでもないだろうが。

これは、一つの番組製作の手法として評価していいように考える。

ところで、この番組を見て思うことはいくつかある。余命がいくらと言われて、はたしてどのように生きるべきなのだろうか。いやここでは「べき」ということはないだろう。ひとは生きたいように生きればいい、ただそれだけのことかもしれない。

そして、やはり思うことは、日常で出来ることを大切にするということ。また、何かしら自分の気持ちを表現するところがあること。これが最も大切なところかと思う。

2023年5月10日記