『どうする家康』あれこれ「お手付きしてどうする!」2023-05-23

2023年5月23日 當山日出夫

『どうする家康』第19回「お手付きしてどうする!」

戦国時代ドラマだからといって、合戦の場面ばかりはでは面白くない。ここは、「神君」が、実際にはどんなことをしていたのか、というあたりだろうか。このドラマのナレーションで、やたらと「神の君」と言っているのが、どうも気になっていたのだが、あるいは、これは後世「神君」と言われるようになった家康が、実はどうであったかと言うふくみがあってのことなのだろう。

室町、戦国時代の風呂とはどんなものであったか。これは、考証してのことだろうと思うが、蒸し風呂である。今のように、お湯にたっぷりとつかるタイプではない。そこで、サービスしてくれる女性が現れれば、まあ、これはいたしかたないことなのであろう。

お万という女性は、どうもしたたかである。ただ、純情なはした女にたまたま家康が手を着けたということではないようである。このあたり、どことなくぼかした描き方になっているのは、このドラマの巧さかもしれない。

それから、服部半蔵が良かった。忍びということではなく、家康の側につかえる家臣として、特別な存在であるようだ。

ところで、この回の冒頭で登場した琵琶法師。友吉鶴心であった。いつもは、芸能考証ということで名前だけ出てくるだけなのだが、この回では、琵琶法師として登場していた。

最後に出てきた、千代は次週どのような働きをすることになるのか。楽しみに見ることにしよう。

2023年5月22日記