『悪女について』(後編)2023-07-07

2023年7月6日 當山日出夫

悪女について(後編)

後編になって……これは、かなり原作を改編してあるな、と思う。まあ、原作の小説があるからといってそれに忠実に作らなければならないということではない。しかし、原作の小説としてのインパクトがかなり大きいだけに……読んだのは、も半世紀近く昔のことになるが、強い印象を持って憶えている……このようなドラマの作り方には、ちょっと拍子抜けするという感じがする。

公子というヒロインは、もっと謎めいた存在であったはずである。様々な語りから浮かびあがる彼女の本当の姿はいったい何なのか、これは誰にもわからない。ここのところにこそ、「悪女」の魅力があったと憶えている。

このドラマでは、この「悪女」が、いい人になってしまっている。

それから、たしかに『悪女について』ということでは、田中みな実は適役という気はするのだが、しかし、今一つ役者としてうまくない。といって、他のどの役者ならという気はまったくないのだが。

2023年7月5日記

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