『光る君へ』「遠くの国」2024-03-04

2024年3月4日 當山日出夫

『光る君へ』第9回「遠くの国」

ドラマだから何があってもいいようなものであるが、しかし、平安貴族が死体に直接手を触れて、それを埋葬するというようなことは、かなり無理な設定だと思わざるをえない。だからこそ第1回で、人を殺して返り血をあびたままで邸宅に帰るというようなこともありうるとなるのだろうが。(そういうことは、武者の仕事であったはずである。)

こういうことは、死のケガレにどう対応するかという日常の生活感覚の問題であるので、どうかなと思うのである。

兼家は、病気が治った、というべきか、仮病というべきか、ともあれ、自分が病気で倒れたのを好機として、一族の野望を果たそうとする。まずは、帝の退位である。花山天皇の退位のときのことは、『大鏡』に出てくる事件なのであるが、さて、これをどうドラマで描くことになるだろうか。

それから、安倍晴明だが、本当に呪力があるのか、あるいは、策士なのか、このあたり微妙である。が、ドラマとしては、安倍晴明が活躍するのが面白い。兼家もなかなかの曲者であるが、安倍晴明もなかなかのものである。

藤原実資は、また日記を書けと言われていた。

次回から散楽は出てこないようだ。これはちょっと淋しい。

終わりの紀行のところで、散楽の後の形態として、能楽と人情浄瑠璃が紹介されていた。そのとき、写真は、能楽は佐渡のものであったし、人形浄瑠璃は淡路のものであった。今の文楽の写真を使わなかったあたりは意図的なのであろう。

次回、花山天皇退位事件になるらしい。楽しみに見ることにしよう。

2024年3月3日記

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログの名称の平仮名4文字を記入してください。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://yamamomo.asablo.jp/blog/2024/03/04/9664630/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。