おとなの人形劇「人形歴史スペクタクル 平家物語」2024-04-07

2024年4月7日 當山日出夫

おとなの人形劇「人形歴史スペクタクル 平家物語」

一九九三年の放送である。その当時、時々見ていたとかと思うのだが、きちんと見たということではない。

NHKの人形劇というと、「チロリン村」のことを憶えている。子どものころのことである。「八犬伝」も時々見た。

『平家物語』といっても、吉川英治の『新平家物語』が原作である。『平家物語』の現代版は、いくつかあるはずだが、あまり知らないでいる。NHKの大河ドラマでも、「平家物語」やその時代のことは、何度もあつかわれている。『新平家物語』は、読んだことがない本だと記憶しているのだが、私の若いころは、吉川英治は、まだ現役で読まれる作家だった。今ではもう読まれないかもしれない。

大衆作家としての吉川英治ということについては、ポピュラーカルチャー研究、大衆文学研究という観点から、研究の必要があるだろう。専門には、研究が進んでいるのかもしれないが、知らないでいる。(もう隠居と決めているので、論文を探して読んでみようという気もおこならないでいる。)

古典としての『平家物語』の近代史は面白い面がある。

大津雄一.『『平家物語』の再誕 創られた国民叙事詩』.NHKブックス.2013

『平家物語』が「古典」になったのは、近代になってから、あるいは、戦後になってから、ということになる。

ちょっと古いが、石母田正の『平家物語』(岩波新書)もいい本である。これは、最近になって岩波文庫で再刊になった。

それはともかく、『平家物語』は読んで面白い作品である。

人形劇の「平家物語」であるが、これは面白かった。一日に二話づつの放送になるので、半年ほど続くことになるのだろう。登場人物の心情など、ちょっと現代風にアレンジしすぎという感じもしなくはないのだけれども、それはテレビと割り切って見ると、結構面白い。

たしか吉川英治『新平家物語』について、誰かが書いていたか、話しを聞いたか……ということで憶えていることなのだが、注目すべき登場人物は、朱鼻という謎の人物。これは、古典の『平家物語』には出てこない。平家、源氏の興亡の時代を見届ける、時代の目撃者、とでもいうような設定で出てくる。

録画の設定はしてある。時間のゆるす限りになるが、これから見ていこうと思っている。

2024年4月2日記

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログの名称の平仮名4文字を記入してください。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://yamamomo.asablo.jp/blog/2024/04/07/9673848/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。