NHKスペシャル「国境を越える“言論弾圧” 〜その男は中国のスパイだったのか〜」2025-03-15

2025年3月15日 當山日出夫

NHKスペシャル 国境を越える“言論弾圧” 〜その男は中国のスパイだったのか〜

中国共産党としては、NHKがこういう番組を作ることを、黙認しているのか、内心では快く思っていないのか、わざと作るようにしむけているのか……さて、どうなのだろうと思う。どれであってもおかしくない。

どうであったところで、中国共産党の監視の目は世界中に広がっており、批判的な活動をする人間に対しては容赦しない、という姿勢は伝わってくる。そして、重要なことは、おそらく今の中国共産党は、このような姿勢でいることを、隠そうとはしていないということだろう。

そして、結果的には、海外で中国共産党に対する批判活動をする人たちに対して、萎縮させるメッセージにはなる。

これはアメリカの事例としてであったが、同じようなことが、日本でおこなわれていても不思議ではない。まあ、日本の警察が、表だって中国批判となるようなことを避けているということもあるのかもしれない。場合によると、知られないところで、水面下で、様々な活動があり、それへの、弾圧的な動きがあり、ということなのかもしれない。

かつての天安門事件のときのように、露骨な武力弾圧は、もうできないということであろう。やる気になればできるかもしれないが、もしそういうことが再びあれば、中国共産党は、国際的信用(もし、そんなものがまだあるとしてであるが)を、決定的に失う。せいぜい、香港での民主化運動弾圧のように、死者が出ないように(実際は、こっそりと殺されてしまった活動家がいてもおかしくはないと思うが)、デモを鎮圧するということであり、その映像が世界に流れることを意図していることになるのだろう。結果的には、香港の民主化運動を強権的に弾圧すると同時に、(人が死ぬような)武力弾圧はしないという、見せかけのメッセージを発信していることになる。

中国の民主化……もし、これが実現する時代がくるとして、それは、どのような形として実現することになるだろうか。これはこれとして、改めて考えなければならないことではある。独裁によってでしか統治できない国、ということではないと思うことにしておきたい。

2025年3月10日記

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