丹下左膳〜大岡越前外伝〜 ― 2026-01-03
2026年1月3日 當山日出夫
丹下左膳〜大岡越前外伝〜
丹下左膳といって、もう今の若い人は知らないだろう。今どき、こういうドラマを作ったとして、いったいどういう人が見るのだろうかと思いながら見ていた。
原作者は、林不忘である。私の知識としては、同じ人間が、作品によって名前をつかいわけた例として、知っている。牧逸馬であり、谷譲次である。(だが、その文章を、統計的に検証すれば、その作品が同一人物によって書かれたということは、証明されている。)
森山未來の丹下左膳であるが、現代で、こういう時代劇を作るとするならば、適役というべきだろうか。荒唐無稽、破天荒、放蕩無頼の主人公であるが、しかし、森山未來が演じると、今ひとつ、凄みに欠けるきらいがないではない。これは、私の丹下左膳についてのイメージが偏っているのかとも思うが。
実は、原作の小説は読んだことがない。私の読書の範囲として、古い時代小説というと、『大菩薩峠』は学生のときに読みかけて、途中で終わったことがある。見てみると、『大菩薩峠』も『丹下左膳』も、Kindle版で、とても安くで読める。昔の大衆小説の系譜としては、吉川英治があり、それから『眠狂四郎』があり、『木枯し紋次郎』などが続くことになる。『眠狂四郎』『木枯し紋次郎』は、若い時にいくつか読んだ。現代では、ミステリとして、読まれ続けてもいる。藤沢周平は、好きな作家なのだが、基本的には武士の忠義を描いている。だが、丹下左膳は、無頼の徒である。
時代小説の中の武士はどんなものだったのか。おそらくは、「八犬伝」の近代における受容というあたりからはじめて、講談や、チャンバラ映画などをふくめて、総合的に、大衆小説、漫画、娯楽の歴史の中で考えることになるだろう。メディアとしての貸本小説とか雑誌などを視野にいれることになるかと思う。武士を忠義を軸に描くということは、近代においてどういう意味があったことになるのだろうか。
ドラマとしては、面白かった。こういう昔ながらの時代劇、チャンバラ・エンタテイメント、というのが姿を消してしまった時代にあっては、こういうドラマは、貴重なことかもしれない。
黒木華は、これまでの女優さんの役柄のイメージとしては、大きく変わったところかと思う。悪いとは思わないのだが、賭場のシーンなど、もっと妖艶であってもよかったかもしれないが、ここは、あえて地味な感じに作ったということなのだろうか。妖艶さと純情さと、この両面を表現するのは、かなり演技としても、演出としても、とても難しいとは思うが。
「丹下左膳」を作ったのだから、次は、「机竜之介」かなと思ったりしている。
2026年1月1日記
丹下左膳〜大岡越前外伝〜
丹下左膳といって、もう今の若い人は知らないだろう。今どき、こういうドラマを作ったとして、いったいどういう人が見るのだろうかと思いながら見ていた。
原作者は、林不忘である。私の知識としては、同じ人間が、作品によって名前をつかいわけた例として、知っている。牧逸馬であり、谷譲次である。(だが、その文章を、統計的に検証すれば、その作品が同一人物によって書かれたということは、証明されている。)
森山未來の丹下左膳であるが、現代で、こういう時代劇を作るとするならば、適役というべきだろうか。荒唐無稽、破天荒、放蕩無頼の主人公であるが、しかし、森山未來が演じると、今ひとつ、凄みに欠けるきらいがないではない。これは、私の丹下左膳についてのイメージが偏っているのかとも思うが。
実は、原作の小説は読んだことがない。私の読書の範囲として、古い時代小説というと、『大菩薩峠』は学生のときに読みかけて、途中で終わったことがある。見てみると、『大菩薩峠』も『丹下左膳』も、Kindle版で、とても安くで読める。昔の大衆小説の系譜としては、吉川英治があり、それから『眠狂四郎』があり、『木枯し紋次郎』などが続くことになる。『眠狂四郎』『木枯し紋次郎』は、若い時にいくつか読んだ。現代では、ミステリとして、読まれ続けてもいる。藤沢周平は、好きな作家なのだが、基本的には武士の忠義を描いている。だが、丹下左膳は、無頼の徒である。
時代小説の中の武士はどんなものだったのか。おそらくは、「八犬伝」の近代における受容というあたりからはじめて、講談や、チャンバラ映画などをふくめて、総合的に、大衆小説、漫画、娯楽の歴史の中で考えることになるだろう。メディアとしての貸本小説とか雑誌などを視野にいれることになるかと思う。武士を忠義を軸に描くということは、近代においてどういう意味があったことになるのだろうか。
ドラマとしては、面白かった。こういう昔ながらの時代劇、チャンバラ・エンタテイメント、というのが姿を消してしまった時代にあっては、こういうドラマは、貴重なことかもしれない。
黒木華は、これまでの女優さんの役柄のイメージとしては、大きく変わったところかと思う。悪いとは思わないのだが、賭場のシーンなど、もっと妖艶であってもよかったかもしれないが、ここは、あえて地味な感じに作ったということなのだろうか。妖艶さと純情さと、この両面を表現するのは、かなり演技としても、演出としても、とても難しいとは思うが。
「丹下左膳」を作ったのだから、次は、「机竜之介」かなと思ったりしている。
2026年1月1日記
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