サイエンスZERO「イカはいかに生きるか?驚異の生存戦略に迫る」 ― 2025-04-16
2025年4月16日 當山日出夫
サイエンスZERO イカはいかに生きるか?驚異の生存戦略に迫る
内容はとても面白いのだが、今一つはっきりしないと感じるところがある。それは、色とか形を、人間の目で見て判断している、ということである。もし、イカどうしが体の色や模様の変化で、お互いにコミュニケーションしているとするならば、それが、イカの目や脳では、どのように見えているか、という議論が絶対に必要になるはずである。また、自然界の天敵であるような、他の生きものには、どう見えているのか、ということになる。少なくとも、実験や観察を、人間の目の可視光線の範囲で考えることは、どうなのだろうかと思う。
また、イカは、自分の周囲のものの色をどう見ているのだろうか。イカの目の構造と、色彩や形の認識がどうなっているのか、非常に気になる。
色彩については、見えている色の中身……どのような色として認識しているか……ということは、きわめて難しい問題である。直感的、常識的には、人間は同じ光を同じ色として認識していると考えて、まず間違いはないだろうが、しかし、究極的にそれが同じであると言うことは、かなり難問である。今なら、脳の反応が同じだから、同じ色を見ているということが、実験できれば、そういうことになりそうだが、それでも、人の(あるいは、生物の)意識の内側を直接観察することはできない。このあたりのことは、色彩学については、ヴィトゲンシュタインの書いたものがあることにはなる。
超個体視覚、超個体生命、という考え方は興味深い。動物の社会性ということを考えるときに、その種として、どう生きのびるのかということが、最重要な課題であるならば、これも一つの進化の結果ということになるのだろう。
2025年4月14日記
サイエンスZERO イカはいかに生きるか?驚異の生存戦略に迫る
内容はとても面白いのだが、今一つはっきりしないと感じるところがある。それは、色とか形を、人間の目で見て判断している、ということである。もし、イカどうしが体の色や模様の変化で、お互いにコミュニケーションしているとするならば、それが、イカの目や脳では、どのように見えているか、という議論が絶対に必要になるはずである。また、自然界の天敵であるような、他の生きものには、どう見えているのか、ということになる。少なくとも、実験や観察を、人間の目の可視光線の範囲で考えることは、どうなのだろうかと思う。
また、イカは、自分の周囲のものの色をどう見ているのだろうか。イカの目の構造と、色彩や形の認識がどうなっているのか、非常に気になる。
色彩については、見えている色の中身……どのような色として認識しているか……ということは、きわめて難しい問題である。直感的、常識的には、人間は同じ光を同じ色として認識していると考えて、まず間違いはないだろうが、しかし、究極的にそれが同じであると言うことは、かなり難問である。今なら、脳の反応が同じだから、同じ色を見ているということが、実験できれば、そういうことになりそうだが、それでも、人の(あるいは、生物の)意識の内側を直接観察することはできない。このあたりのことは、色彩学については、ヴィトゲンシュタインの書いたものがあることにはなる。
超個体視覚、超個体生命、という考え方は興味深い。動物の社会性ということを考えるときに、その種として、どう生きのびるのかということが、最重要な課題であるならば、これも一つの進化の結果ということになるのだろう。
2025年4月14日記
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