ドキュメント72時間「奄美 海上タクシーに乗って」2026-03-07

2026年3月7日 當山日出夫

ドキュメント72時間「奄美 海上タクシーに乗って」

再放送である。2021年4月30日。

奄美大島というと、いろいろと思うところはある。私の場合だと、島尾敏雄の『出発は遂に訪れず』を思い出すし、その妻の島尾ミホの『海辺の生と死』もいい。また、太平洋戦争後しばらくはアメリカの統治下にあった。(沖縄より早く返還された。1953年。)

加計呂麻島との海峡は、昔は、震洋の部隊がおかれたところなのだが、こういうことはまったく出てきていなかった。これはこれでいい。

海上タクシーに乗るお客さんと、船長、これぐらいしか登場していない。そこに、この島に住む、普通の人びとの生活がある。

都会に比べれば、何にも無い、というところになるが、こういうところで、生まれ育った人にとっては、そこが生活の場であり、故郷である。しかし、進学とか就職とかでは、島の外に出て行かざるをえない。

こういう地方社会(といっておくしかないが)の昔ながらの、濃厚な人付き合いが、いいという人もいれば、苦手という人もいる。(まあ、私などは、そのどちらでもな世捨て人だと思っているが。)

島ということで、どうしても地域のまとまりを強く感じる生活になるのだろう。こういう生活がいいという人にとっては、のんびりと暮らすには、いいところであるにちがいない。釣り好きにとっては、いいところだろう。

普通に生活している人びとの、特に劇的なドラマがあるというのではない、日常の感覚……というよりも、それを描いていること、この感覚こそ、一番、貴重なものかとも思う。

庶民、大衆、民衆、常民……いろんな言い方ができるが、このような人びとの生活の感性を大事にするところしか、次の世の中への展望は生まれないといっていいだろう。これは、柳田国男が書いたものなど読んで強く感じるところである。

2026年3月4日記

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